投稿エッセイ集「ありがとうiPod」 > 作品006

iPodのブレークを間近で感じ・・・

iPod専門店 Kitcut SecondaryStore

初めまして、iPod専門店Kitcut SecondaryStoreのシンドウです。

今でこそ、電車に乗れば白いイヤホンをしたひとを必ず見つけるほど、メジャーになったiPod。
そんなiPodの専門店を楽天市場にオープンしたのは、本格的にブレークするちょっと前、2004年の4月20日のことでした。

当時はといいますと、日本はまだiPod miniが発売されておらず、iPodは第三世代の頃。
「iPod = 1000曲以上はいるMP3プレイヤー」といった認識で、Windowsに対応していましたが、まだまだ一般化してはおらず、周辺機器も数えるほどしかありませんでした。

が、しかし、その後のiPodの快進撃は、皆さんご存じの通りです。

iPod miniが日本で発売されたことで、国内でも本格的に火がつき、その後nano、shuffleと新機種が出る度に世間の認知度が増していきました。
また、同時に沢山のメーカーがiPod関連の市場に参入し、その相乗効果もあって、iPodを取り巻く状況が一気に活気づいてきました。

そこでは、iPodがきっかけになり、いろんな製品が生まれてきました。

例えば、シリコン製ケース。
現在、数多くのメーカーからiPodシリコンケースを発売されていますが、一番はじめは、パワーサポートさんの初代iPod用シリコンケースだったと、記憶しています。
今ではiPodにとどまらず、Wiiリモコンのケースなども発売され、「シリコンケース」というジャンルが確立していますが、これだけ広まったのはiPodがきっかけでした。

また、FMトランスミッター、イヤホンも、iPodをきっかけとして広まった製品でした。

今では、多くの車メーカーがiPod対応の車種を発売し、「カーステとしてのiPod」という認識がだいぶ浸透していますが、iPod発売当初は、iPodをカーステ代わりにという考えがあまり一般的ではなく、選択肢がほとんどありませんでした。

そんな中、グリフィンテクノロジーからiPod専用のFMトランスミッター「iTrip」が発売され、iPodにマッチしたデザインと操作はiPod上で行うというシンプルさが受け、ヒットしました。

その後、iPodの充電もでき、音質も改善されたトランスミッターが各社から発売されるようになり、FMトランスミッターというものが一般化していきました。
今では、カー用品店に行けばiPodアクセサリーコーナーがあって、何種類かのFMトランスミッターが常備されており、iPodを車で使うというのが浸透していることが そこから伺えます。

また、イヤホンは付属していた物を使う、という概念が変わってきたのも、iPod以後だったのではないでしょうか。
付属のイヤホンでは満足できない人が、他メーカーの気に入った音、気に入ったデザインへと、こだわりを見せ始めました。
また、iPod本体よりも高い高音質のイヤホンが話題になったり、ノイズキャンセルヘッドフォンが注目されたりと、今でもイヤホン市場は成長を続けています。

さて、iPodの専門店としてiPodとその業界を間近でみてきたのですが、iPodを「売る側」という、一般ユーザーとはちょっと違った立場にいることもあってか、「iPodの発売前の情報とかも知っているんだろう」というようなことをよく聞かれます。

が、残念ながらそんなことはまったくなく、その点に関しては一般ユーザーとほぼ同じレベルです。

というのも、アップルの秘密主義は徹底しておりまして、まず新製品などの重要な情報は漏れません。
そのため、僕が知り得る情報といえば、ほとんどがネットの噂レベル、という状況です。

そんなわけで、出社→アップルのサイトをチェック→新製品が発表→時間に追われながら新製品の情報収集、データベースの登録→通常の仕事が終わらず残業、ということが当たり前です。

新製品の発表日は、いちユーザーとしてとてもワクワクしつつも、販売店のスタッフとしては素直に喜べないという、なんとも矛盾した気持ちになります。

さて、iPodのブレーク、またiPodを取り巻く状況の変化を間近で見てきたのですが、そんなiPodも発表当初は、懐疑的な意見がとても多くありました。
「1000曲持ち歩く必要性があるのか?」といった疑問だったのですが、そんな疑問はいつの間にか聞かなくなり、今ではそれ以上の曲が入り、しかも動画まで入るようになったiPod。

iPodはまだまだ進化の過程だと、僕は思っています。
今後、どんなiPodが発表され、また僕たちの生活が変化していくのでしょうか。
販売店スタッフとしてだけではなく、ユーザーのひとりとして、楽しみでしかたありません。

iPod専門店 Kitcut SecondaryStore
作者紹介
著者近影 お名前 shindo
ウェブサイト iPod専門店 Kitcut SecondaryStore
自己紹介 iPod専門店 Kitcut SecodaryStoreの者です
所有するiPod iPod 5GB(壊れました。よく落としたので・・・)、2nd iPod nano 4GB シルバー(動きます。落とさないよう気をつけていますので)

このページのスポンサー:iPod専門店 Kitcut SecondaryStore[広告掲載2007年7月18日〜2012年7月17日]


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