投稿エッセイ集「ありがとうiPod」 > 作品045

2つの魂を宿したiPod

株式会社バード電子

私のiPod、その名は「Possy」

銀色のボディーにピンクのシリコンカバーの服を着て、仄かな輝きを放っている私のiPod nano。
名前は「Possy(ポッズィー)」。「iPod」と「Positive(ポジティブ)」を掛けました。
Possyには、2つの魂が宿っています。
一つはもちろん、私自身の魂。もう一つは、元の主人(持ち主)だった友人の魂。
そう、Possyは友人のところから私の元へ里子に来たようなものです。

Possyとの出会い

Possyが私の家に来たのは、高校を卒業して間もない今年(2009年)の3月中旬。
その頃、パソコンは持っていなかったので携帯でiPod関連情報を調べては「私も使えたらなぁ…」と思っていました。
そんな私に、奇跡とも言える朗報が!大阪在住の友人が、iPodを譲ってくれるという旨のメールが携帯に届いたのです。
「本当にいいの!?」と返信したのですが、「通勤時間が結構短いからちょっと荷が重すぎる」から譲るとの事。喜んで引き取る事にしました。
それから数日後に届いたのは、小さな透明な箱に入った銀色の8GBモデルのiPod nano 4G。
説明書といえば、大まかな使い方しか書いていない小さな紙きれ。詳しい使い方を知るにはネットで検索しなければなりませんでした。
しかし、事前にiPodについての知識はだいたい脳裏に焼き付いていたので、すぐに使いこなすことができました。

涙ながらの復元(てんしょう)

4月になり、専門学校(デザイン系)に入学した私は、教材としてMacBookを支給されました。同じApple社製なので、相性はバッチリです。
しかし、1つ問題がありました。友人はWindowsを使用しているので、iPodもWindowsフォーマットの状態でした。このままだと不具合が多発してしまいます。
今まで友人が聞いていた曲が入った状態で使っていましたが、一度iPodを復元して生まれ変わらせることを決意しました。寂しいけれど、私はちょっと涙ぐみながらiTunesの「復元」ボタンをクリックしました…。
Macフォーマットとして生まれ変わったiPod。iPodのユーザーネームを設定し直す際、私の名前と一緒に友人の名前を入れました。友人がこのiPodを愛して使っていたことを、iPod自身に覚えていてもらえるように…。

iPodに宿った2つの魂

それから、iPodに入れる曲は増え続けました(今も増え続けていますが)。
復元する前に入っていた曲の中ですごく気に入っていた曲があったので、私は友人にわがままを言って、元々iPodに入っていた音楽が入ったCDも頂きました。
そのCDに入っていた曲もiTunesのライブラリに加え、iPodには見事に私と友人、2つの魂が宿りました。2つの魂を授かったiPodは、もはや世界にたった一つしかない輝きを放つようになりました。

今も、そしてこれからも…

今ではポッドキャスト番組もいくつか登録し、ライブラリに登録してある音楽と一緒に持ち歩いています。登下校時、外出時、家にいる時もだいたいいつもiPodと一緒です。
iTunesで音楽を再生するとフリーズやカーネルパニックを起こしやすいので(汗)、家の中でもiPodで音楽を聞く事が多いです(ただし、2009年9月にiTunes9にアップデートしてからは何故かフリーズしにくくなったんですよ)。
いつしか私は、このiPodのことを「Possy」と呼ぶまでになりました。
私は結構ネガティブな性格なのですが、iPodと一緒だとどんな事も前向きに頑張れるからこう呼んでいます。私とPossy、どちらかの命が尽きるまで、一緒に歩んで行きたいです。
Possy、それからいつも仲良くしてくれている私の大切な友人へ、いつもありがとう。
そして、これからも私のかけがえのない、素晴らしいパートナーでいてね。

2009.9
羽鳥 雷

株式会社バード電子
作者紹介
著者近影 お名前 羽鳥 雷
ウェブサイト 羽鳥 雷の「一筆」両断!!
自己紹介 「はとり・らい」と読みます。沖縄県在住、アニメ/アニソン好きのしがない女子専門学生(2年制の1年生)です。iPodを持つのにずっと憧れていました。iPodはもうなくてはならないパートナーですね!
所有するiPod iPod nano第4世代8GBシルバー

このページのスポンサー:株式会社バード電子[広告掲載2009年9月25日〜2014年9月24日]


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