投稿エッセイ集「ありがとうiPod」 > 作品049

これで、いつでも会いに行けます

FMトランスミッターも併用できる、iPod専用カーリモコン。【サン電子】

アメリカに住んで十年以上。
すっかり日本の世事に疎くなってしまった。
最新の電子機器にも興味がわかない。
ケータイもしかり。
日本を離れる時にはケータイなんて生まれてなかった。
そして、ケータイがここ、アメリカで「使える」ようになったのは日本よりずっと後。
ケータイなんて話せればいいんだよ、とうそぶいて、テキストも絵文字も着メロも私には関係ないと無視を決めこんでいた。

そんな私が、嵐にはまった。
無人島で暴風雨に巻き込まれたわけではない。
そう、あの、国民的アイドルグループにすっかりやられちゃったのだ。

嵐が見たい!嵐が聴きたい!!

テレビをつけても現れるのは外人ばかり。(当たり前か)
ラジオをつけても聞こえるのは英語の歌ばかり。(当たり前だ!)

目を付けたのは、子どものふるーいiPod shuffle。
古すぎて誰も使っていない。
何とか手に入れたCDを落とすとそこは嵐ワールド。
でも、ちょっと物足りないな、、。
もっとたくさんの曲を入れたいし、イヤホンなしでも聴けるようにしたいんだけどな、、。

もっと嵐が見たい! もっと嵐が聴きたい!!

とはいえ、推定電子機器操作年齢75歳の私に何ができる?

我が家のMacが突然忙しく働き始めた。
もちろん働かせているのはこの私。

どこに嵐がいるんじゃ~。どこで嵐が聴けるんじゃ~。

もう、嵐にとりつかれたオバサンはパワー全開である。
ほとんど初めていろいろな機能を試してみるも、これが結構手がかかる。
しかも我が家のMacは一台、デスクに鎮座しているだけだ。
動かすこともできないし、夫・子どもが使ってりゃ順番待ちは必須。

私はいつでも嵐を見たいんですよ!
どこでも聴きたいんですよ!!
日本に帰りたあぁい。
初めて真剣に思った。
あぁ、我が故郷のなんと遠いことか。
もどかしい。

そんなうちひしがれる私を見て(iPodとiPhoneの欲しい)娘が私をそそのかす。   
「iPodがあれば、どこでも聴けるんじゃない?」
「じゃあ、ちょっとショップに行ってみようか」

みんなで近くのショップに繰り出した。
ずらりと並ぶ iナントカ。
推定電子機器操作年齢75歳には何がなんだかわからない。
目が回る。くらくらする。
店員に話しかけられるとヤバいオバハンは、声をかけられないよう、こっそり、ひっそりiナントカを触ってみる、、、。

おや? languageバーがあるよ。
冷やかし半分タッチしてみると、、、。
画面がぱっと日本語に変わった。

何、これ?!すでに日本語(環境)がインストールされてるじゃない。

浮かれてしまった嵐ファン、調子に乗ってちょろちょろ検索をかけてみる。
すると、、、家にあるマックと同じような操作ができるじゃないですか!
興奮し、図に乗る嵐ファン、今度はiPod、iPad、iPhoneをあれこれいじり始めた。
すると、何とまあ!!
嵐の顔が! 嵐の歌が!! いきなり5cm角のスクリーンの上に鮮やかに飛び出して来た。

す、すごい、、、!

アメリカの、ショップにある、見本のiPodを数回タッチしただけで、嵐が現れたのだ。
文字化けもナシですよ。
インストールもエラーも何もナシですよ。

一体何がどうなっているのか。
そのからくりは知る由もないが、また、店員に聞いたところで、電子機器にうとい&英語のよくわからない二重苦を抱える私には理解する術もないのだが、そんな私にも数回タッチしただけで嵐に遭えるというこの事実。
ものすごい衝撃である。
世の中は多分、私が思っている以上にススンでるんだ。

私が、iPhoneを早速家に連れ帰ったのは言うまでもない。
今から何を見ようか、何を聴こうか、楽しみである。 

それにしてもiPhoneよ、ありがとう!
これで私はいつでもどこでも嵐に遭いに行けます!

FMトランスミッターも併用できる、iPod専用カーリモコン。【サン電子】
作者紹介
著者近影 お名前 ゲンキの母
ウェブサイト
自己紹介 アメリカに移り住んではや10年以上。4人の子どもたちも日々大きくなり、毎日が慌ただしく過ぎていきます。そんな中、どんなにこちらの生活に慣れようとも、快適であろうとも、やはり日本は恋しい。ぐっと日本への距離を縮めてくれるのがiPhone。もっともっと使いこなせるようになりたいです。
所有するiPod iPod shuffle(赤)、iPhone(黒)

このページのスポンサー:サン電子株式会社[広告掲載2010年12月14日〜2015年12月13日]


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