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iPod発表10周年記念企画・初代iPodを振り返る

2001年10月23日に初代iPodが発表されてから、10年が経ちました。
iPodの10周年を記念して、インターネット上でも探しにくくなっている初代iPodの情報を、資料として残したいと思います。

概要

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最初のiPodは、2001年10月23日に発表されました。
現在はiPod classic、iPod nano、iPod shuffle、iPod touchの4種類で「iPodファミリー」を構成していますが、初代のiPodは単一モデルで、容量のバリエーションも色の種類もありませんでした。

容量は5GBで、価格は税別47,800円。
Macにのみ対応していました。

初代iPodの歴史

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最初のiPodが発表される9ヶ月前に、Mac用の「デジタルジュークボックスソフトウェア」としてiTunesが発表されました。
iTunesの当初のキャッチコピーは、「Rip. Mix. Burn.」。
音楽CDを取り込んで編集し、またCDに焼いて、ステレオやカーオーディオでも聞けるというものでした。

そして、iTunesのライブラリに溜め込んだ楽曲をすべて持ち歩けるミュージックプレーヤとして、iPodが発表されました。
CDに焼かなくてもiTunesライブラリを外に持ち出すことができるiPodは、「ポケットに1,000曲」のキャッチコピーが使われました。

  • 2001年1月9日:iTunes発表
  • 2001年10月23日:iTunes 2発表、iPod発表(11月10日発売、日本は11月17日)
  • 2002年3月20日:10GBモデル発表(3月23日発売)
  • 2002年7月17日:iTunes 3発表、第2世代iPod発表、Windowsにも対応

第2世代iPod(10GB/20GB)と併売された5GBモデルも、機械式ホイールを搭載し、第1世代に分類されます。
第2世代iPodは、外観は第1世代とほぼ同じですが、ホイールがタッチセンサー式になり、FireWireコネクタに蓋が取り付けられています。

これ以降の製品展開等は、iPod・iPhone・iPadとiTunesの歴史年表(系図)ページを参照してください。
左の画像は、OS X用「iTunes 2」の画面です。

パッケージと付属品

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立方体の大きく豪華なパッケージが使われていました。
開封時にわくわくさせる、アップル製品らしい仕掛けが施されています。

大きさの比較のために横に並べたのは、現行の第4世代iPod touchのパッケージです。

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四方を囲っている筒状の帯を抜き取ると、上下に2分割された箱が現れます。

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箱を中央から開くと、またAppleマークとiPodのロゴが見えます。

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それぞれを開くと、iPod本体と付属品が納めらています。

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ようやくiPodとご対面です。

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iPodを包むフィルムには、「音楽を盗用しないでください。」の文字が、4カ国語で書かれていました。
「MP3」の普及を促進させたのは、事実上、Napsterに代表されるファイル共有行為です。
2001年当時は、iTunes Storeなどの音楽配信サービスが整った現在よりも、ファイル共有サービスを使用したMP3の違法コピーが問題視されていました。
悲しいことですが、1,000曲も収まるiPodは、違法コピーされた音楽を入れるのに使われるというイメージも持たれたことでしょう。
このフィルムに書かれている文言は、iPodは「違法に得た音楽を聴くための装置ではない」という、アップルの宣言でもあるのでしょう。

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パッケージに収められている付属品です。

  • iPod本体
  • イヤホンとイヤパッド
  • FireWireケーブル
  • FireWire電源アダプタ
  • CD-ROM
  • スタートアップガイドなどの書類

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イヤホンは、現在のものとはデザインが異なります。
初代のiPodに付属するものは、ハウジングが大きく、特に日本人の女性の小さな耳には入りにくかったようです。
付属のイヤホンはその後、デザインはそのままで小型化されました。

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充電・同期は、FireWire(IEEE 1394)で行われました。
パソコンにFireWire端子が搭載されているか否かで、iPodを使えるかどうかが振り分けらてしまいました。

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付属のCD-ROMには、iTunes 2が収録されています。
Mac OS X用と、Mac OS 9用の2種類が収められています。
第2世代のiPod nanoから、CD-ROMが付属しなくなり、パッケージが一気に小型化されました。

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こちらは、第1世代iPodの10GBモデルのパッケージ。
製品の広告にも使用された、ジミ・ヘンドリックスの写真があしらわれた、インパクトある格好いいものでした。

外観と機能

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iPodのアイデンティティとも言える「白色」のボディです。
ホワイトのカラーは、現行のiPod touchやiPhoneにも受け継がれています。

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裏面はおなじみの、ステンレスの鏡面仕上げです。
この仕様も、2011年現在のiPod classicとiPod touchにも、脈々と受け継がれています。
ムラの無い均一な磨きの処理は、新潟の職人の手で行われているという話は、あまりにも有名です。

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前面のホワイトは、単純な白いポリカーボネートの塊ではありません。
白いパーツの上にクリアのパーツを重ねた、透明感のある仕上げです。
10年経った今も、変色せずに白さを保っています。

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上側面。
左から、FireWireポート、ヘッドホンジャック、操作をロックするホールドスイッチです。

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はじめの頃のiPodにはまだ、Dockコネクタがありません。
Dockコネクタは、第3世代iPodではじめて搭載されます。

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現行のiPod classicと、ほとんど変わらないインターフェースです。
アルバムアートの表示機能は、液晶がカラーになったiPod photoから搭載されました。

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発売当初は無かった「エクストラ」機能が、ソフトウェア・アップデートで追加されました。
エクストラ機能は、「時計」「アドレス帳」「カレンダー」「ゲーム」が用意されています。
この「カレンダー」には、iPodで予定を編集する機能はありません。
MacのiCalから転送したカレンダーを表示し、イベントを確認できるだけです。

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アドレス帳機能は、vCardファイルを放り込むと、住所を表示できるものです。
このvCard表示機能を利用し、iPodでテキストを表示するハックが大流行しました。
青空文庫のテキストデータなどを、iPodで表示できるvCardファイルに変換・分割するオンラインウェアが登場しました。
そのおかげで、アドレス帳機能を使って、iPodで小説を読むことができました。
その後iPodには、テキストデータを表示する「メモ」(Notes)機能が搭載されました。

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エクストラ機能の「ゲーム」は、おなじみのブロックくずしです。
ホイールを左右に回してパドルを動かす、iPodに適したゲームです。
当初このゲームは、裏技を使わないと出現しない、いわゆる「イースターエッグ」でした。
iPodの情報画面で、中央ボタンを長押しすると、ゲームが現れました。
その後のソフトウェア・アップデートで、メニューから選べるようになりました。
現行のiPod classicにも、進化したブロック崩し「Vortex」などの、3本のゲームが収録されています

最初にして最後となった究極のインターフェース「メカニカルホイール」

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「ポケットの中に1,000曲」として登場したiPod。
容量以外にセンセーショナルだった重要な要素のひとつが、この操作ホイールです。
中央の決定ボタンと、四方向のボタン、リストやボリュームを動かすホイールを一体化させた、それまで誰も見たことのないものでした。
操作ボタンがここに集約され、親指の動きだけで、あらゆる操作が可能でした。
右利きの人でも左利きの人でも、使い勝手が変わらず、手探りでの操作も容易でした。

ホイールが物理的にクルクルと動くiPodは、この初代iPodだけです。
この最初にして最後となった機械式ホイールが、iPod史上で最高のインターフェースだったと私は考えています。

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第1世代のiPodに搭載されている機械式の操作ホイールは、通称「メカニカルホイール」と呼ばれています。
のちのiPod nanoやiPod classicに搭載される「クリックホイール」とは異なるものです。
ホイールは次のように進化しました。

  • 第1世代iPod:ホイールが物理的にクルクル動く「メカニカルホイール」。ホイールが緩むなどの問題が発生。
  • 第2世代iPod:形状はそのままで、ホイールがタッチセンサー式の「タッチホイール」に。ホイールが緩まることはなくなり、薄型化が可能に。
  • 第3世代iPod:四つのボタンがホイールから独立。ホイールもボタンも、すべてタッチセンサー式。機械的に動くパーツがなく、物理的な故障とは無縁に。
  • iPod mini:四方向ボタンとタッチセンサー式ホイールを一体化させた「クリックホイール」。ボタンの配置が困難な、小さなボディにも搭載できるように。
  • 第4世代iPod:フルサイズiPod(iPod classicシリーズ)にもクリックホイールを採用。

ホイールとボタンを一体化させた「クリックホイール」の発明により、小さなiPod miniやiPod nanoでも、同じ操作感のホイールを搭載できるようになりました。

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タッチセンサー式のホイールは、機械式のホイールと比べて、ハイテクなイメージにも感じられますが、実際にはそうではありません。
タッチセンサー式の「クリックホイール」を採用している理由は、機械的な故障を避けるためと、パーツの薄型化のためとも受け取れます。
その理由でメカニカルホールを捨てて、クリックホイールを採用しているのだとしたら、技術的な問題を「解決した」わけではなく、「回避した」だけです。

私が初代iPodの機械式「メカニカルホイール」にこだわる理由は、その明解な操作感覚です。
滑らかにクルクル動くホイールに連動して、「カリカリ」という操作音とともに、画面のリストやボリュームスライダが動くさまは、感覚的に分かりやすいものでした。
実際にiPodの操作方法を知らない人に、説明なしに渡してみても、「これはいきなり使える」と、驚きとともに好感を得られたものでした。
iPodのインターフェースは、それまで誰も見たことも触れたこともないものでしたが、にも関わらず誰にでもすぐに使える、画期的なものでした。

しかしその後、タッチセンサー式のクリックホイールを採用すると、「明解さ」は失われてしまいます。
それ以前のiPodを知っている人には公然の事実である「ホイールを回す」操作も、はじめてiPodを見る人にはわかりません。
物理的にクルクル回らない「クリックホイール」は、知らない人の目には、盤上のマークによって、単純な四方向ボタンとして映ったようです。
初代のiPodとはうって変わり、「店頭で触ったけど操作方法がわかならい」という感想が多く聞かれました。

説明書を読めば済む話、だと思われるかもしれませんが、説明なしに使えることは、ユーザビリティにとって最も重要な点です。
初代Macの発売時にアップルが掲げたスローガン「for the rest of us」——専門家である自分たち以外の、一般の人達のための製品——を実現していたのは、初代のiPodだけでした。
初代iPodの「メカニカルホイール」の素晴らしい操作感覚を知っているだけに、当たり前のように「クリックホイール」が採用され続けたのは、非常に残念でした。
「メカニカルホイール」は、最初にして最後の、最高のインターフェースでした。
この物理的なフィードバックを伴った操作感覚は、タッチセンサー式のiPhoneが、どんなに頑張っても実現できないものです。

アクセサリ……純正品・定番品・幻のアイテム

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iPodには当初、リモコンはありませんでした。
第2世代iPodと同時に、初の純正リモコン「iPod インナーイヤー型ヘッドフォン (リモコン付き)」が発表されました。
初代のiPodでも、ソフトウェア・アップデートで、このリモコンが使えるようになりました。

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現行のiPod/iPhoneで採用されている、リモコン・マイク対応の4極プラグとは、仕様が異なります。
3極プラグの外側に、独自の端子が設けられています。

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初代iPodの登場時にはリモコンは無かったのですが、はじめからリモコンなどを追加できるような拡張性が備わっていたことになります。

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私が最初のiPodと合わせて購入した、当時の定番アイテムが、パワーサポート社の「シリコーンジャケット」です。
もう10年経つので、シリコーンが黄色く変色してしまっています。
(実際にはもっと黄色いのですが、あまりに見苦しいので、画像を補正をしています。)
蓄光タイプを含む、全7色のカラーバリエーションが発売されました。

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現在、iPod/iPhone用に限らず「シリコーン製ケース」は定番商品になっていますが、このパワーサポート社製のシリコーンジャケットが、オリジナルです。
ありがとうiPod/ケースカタログ/第1・第2世代で、懐かしい初代iPod用ケースの数々を見ていただけます。

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初代iPod用として既に、車載用のFMトランスミッタとして、米Griffin Technologyの「iTrip」がありました。
iPodのヘッドホンジャックに取り付けると、ワイヤレスで、車のFMラジオで音楽が聞けます。
ある仕掛けを使って、iPodで操作をすると、FMの発信周波数を変更できる機能が搭載されていました。
それは、専用の信号音を収めたMP3ファイルをiPodで再生すると、iTripが認識して、周波数の設定が変わるというもの。
Griffin Technologyは同じ仕掛けを使って、iPodでテレビを操作できるリモコン「PodMate」も開発しました。
iPodで再生した信号音をもとに、ヘッドホンジャックに取り付けた「PodMate」が、赤外線信号を出すというものです。
しかしこの「PodMate」は、アップルの要請により発売中止になってしまいました。

初代iPodの店頭カタログ

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初代iPodには、2種類の店頭カタログ(パンフレット)がありました。
どちらも表紙には、原寸大のiPodがデザインされています。
大きい方が、最初に配布されたものです。
小さい方は、10GBモデルが追加発売されたときのものです。

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まずは、最初のカタログ。
屏風型の四つ折り形状です。
表紙には「Say hello to iPod.」の文字。
中面の見出しは、「1,000 songs in your Mac.」→「1,000 songs in your pocket.」。
iTunesライブラリの楽曲を、ポケットに入れて持ち運べることがアピールされています。

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裏側の面は、iPodの外観とロゴをあしらっただけの、贅沢なものです。

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つぎに、10GBモデルが発売されたときのもの。
iPodとほぼ同じ大きさの、カードサイズのカタログは、八つに折り畳まれています。
表紙と裏表紙にあたる面には、iPodの表面・裏面が印刷されています。
カタログを開くと最初に、拳をあげたジミヘンの姿が目に飛び込んできます。
上で紹介した、10GBモデルのパッケージに使われているのと同じ写真です。

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さらに開くと、ボブ・マーリーとビリー・ホリデイの写真が。
キャッチコピーは
「ジミー・ヘンドリックス、ビリー・ホリデイ、ボブ・マーリーの全作品458曲を入れても、まだ1,542曲も入る。」
5GBだけだったiPodに10GBモデルが追加発売されて、収録できる曲数も、1,000曲から2倍の2,000曲にまで増えました。

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中面には、「iPodはこれまでに出会った中で、最高のデジタルミュージックプレーヤーだ」という、ウォールストリートジャーナルの評が引用されています。

当時のウェブサイトを見てみる

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当時のアップル公式サイトや、ウェブ上のニュース記事などをご紹介します。
10年前のページは、残念ながらほとんど残っておらず、リンク先はInternet Archiveサービスを使って発掘したものです。

「アップルが何か画期的なものを出すというので期待していたのに、ふたを開けてみると、今更ながらのMP3プレーヤ」
「デリケートなハードディスクを搭載して、他社のものより大きく重たい」
「1,000曲も持ち歩く意味なんてあるの?」
「値段が高すぎる」
iPod発表当時の、世間の反応はそんなものでした。

iPodが実際に発売されてみると、その使いやすさや、自分の音楽すべてを持ち歩けることの素晴らしさに、多くの人が気付きはじめます。
まだMac専用だったiPodを、Windowsでも使えるようにするツールも登場しました。
Wired Newsの記事の最後に引用されている、スティーブ・ジョブズ氏の言葉が印象的です。
“iPodは他の機器を完全に圧倒するだろう”
iPodが世界中で爆発的にヒットし、街中では多くの人が白いイヤホンを身につけ、iTunes Storeが音楽の買い方までも変えてしまうとは、この時まだ誰も思っていませんでした。

映像集

初代iPodのテレビCMと、プロモーション動画、発表イベントの映像を、YouTubeからご紹介します。

まず最初に、初代iPodのテレビコマーシャル。
使用されている曲は、プロペラヘッズの「Take California」。
アップルはこのあと、iPodの広告展開に、iPodを身につけた黒い人物が踊る、おなじみの「シルエット」シリーズを使用します。
印象的なiPodのCMで使用された曲は、もれなくヒットしました。

つぎに、アップルが製作したiPodのプロモーション動画です。
フィル・シラーやジョナサン・アイブなどの、今もおなじみのアップルの面々のほか、モービー、シールといったミュージシャンも登場します。

最後に、スティーブ・ジョブズによるiPod発表イベントの映像。
このイベントでは、メディアへのお土産用にiPodが用意されていたとのこと。
iPodにはその場で音楽を入れることができ、違法コピーにならないように著作権に配慮し、iPodに入れられた音楽と、同じCDがプレゼントされたそうです。

進化し続けるiPod

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iPodは発表以降、小型化したiPod miniや、カラー液晶を搭載し写真表示できるiPod photo、フラッシュメモリを採用したiPod shuffle、iPod nano、といった風に進化を続けます。
最初は「iPod機能付き携帯電話」として認識されていたiPhoneが、世界を席巻することになるのは、皆さんもご存知の通りです。
iPhoneから派生したiPod touchは、もはや「音楽プレーヤ」とは呼べないような、無限大の機能を搭載しています。

音楽再生に特化したiPod classicとiPod nano、iPod shuffleもまだ現役ですが、iTunesとともに多機能化・複雑化している印象です。
どこにいても簡単に好きな音楽を聴ける喜びを、ひとりでも多くのひとと分かち合えるように、初代iPodのようなシンプルで取っ付きやすいモデルも必要なのではないかと、個人的には思っています。


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