「ありがとうiPod」というウェブサイトを始めて5年になります。
このサイトのタイトルを最初に見たとき、あなたはどう思われたでしょうか。
『変な名前』…そう思われたに違いありません。
私自身も、今でも気恥ずかしいサイト名だと思っています。
だったらなぜそんな名前にしちゃったの? と言われるかもしれません。
でも、ちゃんとした理由があるのです。
iPodを使いはじめて1ヶ月くらい経ったころには、すっかりiPodの魅力にノックアウトされてしまい、iPodの情報をウェブ上でせっせと集めるようになりました。
iPodがMac専用だった当時から、iPod用のアクセサリやソフトウェアがいろいろありました。
そういう情報をまとめた、iPodユーザの役に立つサイトを自分で作ってみようか、と思ったのが始まりでした。
サイトの構成は頭の中ででき上がっていましたが、サイトの名前はなかなか決まりませんでした。ただ「日本語のタイトルにしよう」ということだけは決めていました。その理由はふたつあります。
ひとつは、日本語のiPodサイトであることがわかってもらえるように。
当時iPodを専門に取り扱ったサイトといえば、iPodlounge(現在のiLounge)やiPod Hacksといった海外の英語サイトだったので、タイトルを見ただけで「日本語で読めるiPodのホームページ」ということが伝わるようにと考えました。
もうひとつは、横文字で安易に格好よくすることへの反発心。
私は当時、仕事でネーミングに携わることがありました。製品名や題名をつけるときには、たとえ意味不明でも横文字・カタカナにしておけば、なんとなくオシャレに見えるものです。ネーミングのコンセプトも「イタリア語で○○という意味」などと説明すれば、依頼主にも納得してもらえるのでした。横文字でネーミングすることは、言ってしまえば安易で無難な方法なのです。そうしたことへ反骨精神やチャレンジ精神がはたらき、「自分のホームページぐらい、日本語でネーミングしてやるぞ!」と考えていたのです。
そしてある時ひらめいたのが、「ありがとうiPod」でした。
iPodからたくさんの喜び、癒しをもらっていた私は「これだ!」と思い、ほかのネーミング案を検討することもしませんでした。
この名前は突然ひらめいたのであって、日頃から「ありがとうiPod、ありがとうiPod!」と大事なiPodくんを愛でていたわけではないので、どうか誤解なさらぬように。
iPodの人気の増加とともにオシャレな名前のウェブサイトがたくさん現れるのを見たときや、サイトのタイトル画像を作るときに平仮名+英文字のバランスをとるのに苦労したときなど、こんな名前で本当に良かったのだろうか? と思うことはありました。
それでもやはり「ありがとうiPod」と思う気持ちは確かにあるし、タイトルに込めた思いに同意してくれる方もあり、この名前にはとても愛着を持っています。
今回投稿エッセイ集の企画を始めるにあたり、コーナーのタイトルをいろいろ考えました。
しかし、みなさんから投稿された作品の数々を一冊の本にまとめたとしたら、表紙に書かれている題名はやはり「ありがとうiPod」以外にはないと思い、サイトのタイトルと同じ名前にしてしまいました。
もしかしたら、このエッセイ集のためにこそ「ありがとうiPod」というタイトルが生まれたのかもしれない、とさえ思えます。
みなさんの「ありがとうiPod」にたくさん出会えることを、心から楽しみにしています。
作者紹介 | ||
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名前 | Ygn | |
ウェブサイト | ありがとうiPod | |
自己紹介 | 「ありがとうiPod」の管理人。同じ仕事は3年以上続いたことがなく、小学校も5年で転校したので、5年以上続けている「ありがとうiPod」は、人生で最も根気よく継続しているもの。 | |
所有するiPod | 第1世代5GBモデルから第5世代60GBモデルまで、いろいろ。 |
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