投稿エッセイ集「ありがとうiPod」 > 作品003

そのもの白き衣をまといて

株式会社バード電子

2002年の8月ごろだっただろうか。 初めて店頭で出逢ったそのMP3プレイヤーは心ゆくまでに白かった。白いボディー、白いイヤホン、白いリモコン。まあ裏は鏡面でしたけど、とにかくおおむね白かった。美しい。中心にでんと構えたタッチホイールは大変にクールだった。アップルの新型MP3プレイヤーは化け物か。気がついたらレジで購入していた彼の名はiPod。それまでの私の機能優先型大艦巨砲時代は終わりを告げた。

初めて購入したiPodは、いわゆる第2世代の20GBモデルだった。手持ちのCDを全て入れても容量の限界を微塵も感じさせなかった。それまではCDやMDメディアを出かける前によく吟味し、それらをジャラジャラ持ち歩いていたわけだが、iPodの場合は何も考えず荷物に入れるだけである。携帯音楽がかなりスマートになった。初代iPod nanoを所有している現在ではさらに携帯性が良くなり、もはや出かける際には手放せないものとなっている。

iPodの機能で一番便利だと感じているのが、サウンドチェックである。今まではCDごと、場合によっては曲ごとにいちいち再生中に音量を手で変えていたのだが、iPodでは事前に音量を補正しておく事により、どの曲も一定レベルのほぼ均等な音量で聴くことができる。優雅なクラシックからアップテンポのJPOPに曲が変化しても音量ボタンに手を伸ばすことは皆無になった。手をあまり動かせない満員電車の中などで、これは大変助かる。iTunesの設定でサウンドチェックをOFFのままにしておられる方も多いかと思うが、ぜひONにして試してみていただきたい。

イヤホンだが、付属のものは実は使用していない。せっかくのナイスなホワイトイヤホンを使用しないというのももったいない話だが、一般的な形のイヤホンは個人的にどうも音漏れが気になるのだ。音漏れに強いイヤホンとしてカナル型というものがある。耳栓のように装着するタイプで、何社かから発売されている。私はソニーのMDR-EX71という製品を使用している。私の物は黒いモデルだが、ホワイトモデルも存在するので、そちらの方がiPodにはふさわしいかもしれない。評価は人それぞれ良し悪しあるようだが、今のところ私には遮音性、音質共に十分である。値段も実売4千円弱で手頃であるし、音漏れが気になる方は試してみてはいかがだろうか。公共の場での音漏れ対策は、iPodユーザーとして当然のエチケットであると私は考えている。

突然であるが、私は旅行が好きである。主に目的地付近まで鉄道で行き、現地でレンタカーを借りて観光するというスタイルが多い。レンタカーでもiPodで音楽を聴きたくなるケースが大変多くなった。そこで今ではFMトランスミッタを利用している。これは、iPodの出力をFMラジオ波に乗せて、レンタカー装備のFMラジオで音楽を聴くという仕組みである。FMトランスミッタは様々な会社からたくさん販売されているが、私はサン電子のFMTM-101というものを使用している。コンパクトで吸盤がついているため、iPodと一体化させやすく便利である。ただ、これがベストかどうかは分からない。現在ではさらに良い製品もあるのではないだろうか。僭越ながらアドバイスさせていただければ、デジタルチューナー搭載かつステレオ対応のものを選択すると良いだろう。

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iPodは当初の音楽プレイヤーから大きく進化し、今では動画を再生したりできるようになり、その変貌には驚かされるばかりである。私自身は音楽機能しか利用していないのだが、今後のiPodの発展は大変楽しみである。今後のさらなる進化に期待をしつつ、末筆としたい。

株式会社バード電子
作者紹介
著者近影 お名前 S.T.
ウェブサイト ドラQをこさえよう
自己紹介 iPod関連のソフトを作り続けてはや5年。売り上げを全て病院代につぎこむ不健康一代男。16進ダンプとにらめっこするのはもう勘弁してください。
所有するiPod iPod 2G 20GB、iPod nano 1G 4GB

このページのスポンサー:株式会社バード電子[広告掲載2007年7月18日〜2012年7月17日]


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