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【詳細レビュー】EyeTV 250 Plus

このページではMac用のテレビチューナー搭載ビデオキャプチャボックス“EyeTV 250 Plus”をご紹介します。

概要

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“EyeTV 250 Plus”は、Mac用のテレビチューナー搭載ビデオキャプチャボックスです。
録画したビデオをワンクリックでiPod対応形式への変換する機能が搭載されています。
FMラジオにも対応しています。
米elgatoの製品で、日本ではフォーカルポイントコンピュータから、2008年3月より発売されています。

販売元の製品詳細:Focal:EyeTV 250 Plus

なにができるの?

機能がたくさんあるEyeTV。できること、活用法をリストアップします。

  • テレビの視聴・録画・録画予約
  • インターネット番組表を使った予約録画
  • ビデオの編集
  • FMラジオの受信・録音
  • 録画ビデオのプレイリスト・スマートプレイリスト作成
  • iPod/iPhone/Apple TV用にビデオの書き出し、iTunesへの自動登録
  • 付属ソフトRoxio Toast 8 BasicでのDVD作成
  • RCA端子、Sビデオ端子でのアナログ接続(VHS等のアナログビデオのデジタル化)
  • ゲーム機を接続して、Macのモニタを利用してのゲームプレイ
  • ローカルネットワーク内でのビデオ共有(ほかのパソコン、iPhone、iPod touchで視聴可能)
  • ウェブ経由でのビデオストリーミング(録画番組を、外出先からiPhone等で視聴可能)

日本のデジタル放送、ワンセグには対応していません。
このページでは「テレビ番組を録画して、iPod/iPhoneで見る」ことに焦点を置いてレビューさせていただきます。

使用準備・セットアップ

写真 セット内容は以下。
  • EyeTV 250 Plus本体
  • USBケーブル
  • 電源アダプタ
  • 赤外線リモコン
  • ブレイクアウトケーブル
  • CD-ROM
写真 本体は非常にコンパクト。
Mac mini風のデザインです。
写真 さまざまな操作ができるワイヤレスリモコン。
テレビ・ビデオのようにMacを使えます。
写真 設置はまず、EyeTV 250 Plus本体の背面に、
  • USBケーブルでMacと接続
  • ACアダプタを接続
  • アンテナケーブルと接続

します。
アンテナケーブルは付属していません。

写真 リモコン受光部を前面に向けて設置完了。
写真 MacのApple Remoteでも、EyeTVのリモコン操作ができます。
Apple Remoteの「MENU」ボタンを長押しすると、EyeTVのオンスクリーンメニューに移行します。
写真 Sビデオ、RCA映像入力、RCAステレオ音声入力も可能です。
付属のブレイクアウトケーブルを前面に取り付けます。
VHSなどのアナログ映像を入力、デジタル化できます。

ゲーム機を接続して、Macのモニタを利用してゲームをプレイすることもできます。
通常、デジタル化しての画面表示は遅れが生じるため、インタラクティブなゲームには不向きです。
“EyeTV 250 Plus”には、この遅れ(レイテンシ)を仮想的にゼロにする「ゲームモード」が搭載されています。

付属ソフト“EyeTV 3”を使って、テレビを録画する

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ハードウェア“EyeTV 250 Plus”をセットアップしたら、あとの作業は付属のソフトウェア“EyeTV 3”で行います。
“EyeTV 250 Plus”がインターネット接続用のルータで、“EyeTV 3”がウェブ閲覧用のブラウザ、のような関係です。

ソフトについての詳細は、Focal:EyeTV 3 フルバージョンに掲載されています。

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ウイザード形式で簡単にセットアップできます。

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  • 番組ウインドウ
  • テレビウインドウ
  • オンスクリーンコントローラ

で構成されています。
必要ないものは閉じておけます。

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「番組ウインドウ」で、録画予約や、録画したビデオファイルの管理などを行います。

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「オンスクリーンコントローラ」は、ご覧いただければわかるとおり、画面上でつかうリモコン。

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「テレビウインドウ」は、放送中の番組や、再生中のビデオを表示するもの。
Front Rowのようなオンスクリーンメニューを表示できます。
EyeTV付属のリモコンや、Apple Remoteで操作できます。

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「自動チャンネル設定」ボタンで、受信できるテレビ局が自動的に設定されます。
すぐにテレビを見始めることができます。

ただし予約録画機能をつかうためには、手動でテレビ局名(放送局の名前)を入力する必要があります。
製品サイトのQ&Aページに、「全国テレビ放送局一覧」が用意されているので、そこからコピー&ペーストします。

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ソフトに搭載されている「番組ガイド」機能は、残念ながら使用できません。
EyeTVが日本のデジタル放送に対応していないためです。

そのかわり、インターネットで提供されている各種テレビ番組表のiEPGを利用できます。
ウェブブラウザ上のリンクをクリックするだけで、「EyeTV」に録画が予約されます。

アプリケーションが終了していても、Macがスリープ状態でも、時間になれば自動的に立ち上がり録画されます。
環境により動作しないかもしれないので、大事な予約録画の前には、念のため挙動の確認をしておいてください。

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録画した番組は、iTunesのように簡単に管理・ブラウズできます。
データは「書類」内「EyeTV Archive」フォルダに格納されますが、iTunesやiPhoto等と同様に、ファイル構成をユーザが気にする必要はありません。

Macらしい直感的な操作ができる、丁寧に作られたソフトだと感じます。
録画したビデオに対して何かしたいときは、コンテキストメニューから簡単に操作を呼び出せます。

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録画したビデオの編集も、EyeTV上で簡単にできます。
iPod用に変換するまえに、CM等の不要な部分をカットしておきましょう。

VHS等アナログビデオを取り込む

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Eye TVを使って、 VHSなどのアナログ映像を入力、デジタル化できます。
ガイドに沿って操作するだけの「アシスタント」モードが用意されています。

iPod用にビデオを取り込むための「iPodアシスタント」を使ってください。

VHSテープの取り込み・DVD化を手伝ってくれる「VHSアシスタント」もあります。

録画した番組をiPod・iPhoneで見る

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録画したテレビ番組・ビデオを、iPodとiPhoneで見られるように、変換・iTunesへ転送できます。
方法は、変換したいビデオを選んで、ウインドウ上部の「iPod」(設定によってはiPhone)ボタンを押すだけ。

ビデオの変換が始まり、自動的にiTunesに登録されます。
まさに「ワンクリック」です。

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環境設定で、変換するフォーマットを選ぶことができます。
640x480でエンコードしても、iPhone/iPod touchで見られます。

ちょっと不満なのが、iPod用に変換し終わったビデオがどれなのか、EyeTV上では確認できないこと。
iPod用にテレビを録画するのであれば、変換の終わったものから削除したり、EyeTV上に「変換前」「変換済み」というプレイリストを作って管理するといいでしょう。

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iTunes上に転送されたビデオは、「テレビ番組」として登録されます。
同じ名前で登録されているビデオは、ちゃんと同じ番組としてまとめられます。

自動的に「EyeTV」というプレイリストも作成され、そこにも登録されています。

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iPodを同期し、「テレビ番組」タブで転送する番組・エピソードを管理します。
Podcastの管理方法に似ています。

iPhoneの場合は、「ビデオ」タブのなかに「テレビ番組」があります。

※ 米国のiTunes Storeでは、テレビ番組のビデオが販売されています。iTunesとiPodの「テレビ番組」機能は、そのために搭載されているものです。

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iPod/iPhoneで、録画したテレビ番組を簡単に見ることができます。

ネットワーク経由でほかのパソコン・iPhone・iPod touchでビデオ視聴

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EyeTVには、「Wi-Fi Access」という機能が搭載されています。
ローカルネットワーク内のほかのパソコン、iPhone、iPodから、Mac内のEyeTVライブラリ内のビデオを視聴できます。
ファイアウォールの設定をし、Macが起動している必要があります。

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「Wi-Fi Access」でほかのデバイスからビデオを見るには、専用フォーマットに変換したものを用意しておく必要があります。
新規に録画するものすべてに、自動的に「Wi-Fi Access用ビデオ」を用意するように設定もできます。

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ほかのブラウザでライブラリにアクセスするためにアドレスを、環境設定画面からメールで送信できます。

とても簡単にできるはず…なのですが、私はファイアウォールの設定が間違っているのか、どうしてもアクセスできませんでした。

iPhoneを使って、録画したテレビ番組を外出先から見る

Macをウェブサーバとして機能させれば、外出先からWeb経由でEyeTVライブラリにアクセスできます。
録画したテレビを、iPhoneを使って通勤電車内で見ることも可能になります。
以下のウェブサイトで設定方法が紹介されています。
How-To: Stream TV shows to your iPhone & iPod Touch wirelessly with EyeTV : Lunapark6(エキサイト翻訳:訳文のみ原文と訳文

外部からアクセスする場合、通常は固定IPが必要ですが、上記サイトでは動的IPでの利用方法にも触れられています。
DynDNS(Dynamic Network Services)という、無料で利用できるDDNS(ダイナミックDNS)サービスが紹介されています。

放送をリアルタイムで見ることはできません。
見られるのは、録画され、Wi-Fi Access用ビデオが準備されているものに限ります。

FMラジオも聞ける

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“EyeTV 3”は、2008年8月ソフトウェア・アップデートで、FMチューナー機能が追加されました。
放送を録音して、ワンクリックでiPod用にオーディオファイルに変換し、iTunesに転送できます。
iTunesに自動的に作られるプレイリスト「EyeTV」に収まります。

FMは、日本のみで使える機能です。

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FMラジオ局の設定は、住んでいる地域を選ぶだけと簡単です。
ほかの地域の放送局も追加したり、必要ないものは番組リストから削除したりもできます。

テレビアンテナから受信するFMは感度良好。非常にクリアに聞こえます。
ただし、デジタルへのエンコードが間に合っていないような「音飛び」が起こります。
途切れたり、その遅れを取り戻すために早口になったりします。
録音したものは、正常に聞こえます。
アップデートでの修正を期待です。

“turbo.264”でH.264形式に高速エンコード

写真 H.264形式への動画の変換は、非常に時間がかかります。
そこで使用したいのが、“turbo.264”。
H.264形式への変換作業を高速化してくれる、ハードウェアエンコーダです。
“EyeTV”と同じく米elgatoの製品です。

通常H.264形式への変換には、ビデオの長さの数倍の時間を要する場合があります。
“turbo.264”を使用すれば、ビデオの長さがほぼ同じ時間で変換できます。
MacのCPUに負担がかからないのもうれしい。

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USBメモリ、旧iPod shuffleのようなコンパクトさ。
MacのUSBポートにさすだけで使えます。

写真 “EyeTV”とシームレスに連携します。
特別な作業は必要ありません。
付属のソフトウェアをインストールすれば、QuickTimeやiMovieからの書き出しも高速化されます。
エンコード用の専用ソフトも付属します。

特にPowerPC搭載Macでの使用時の評価が高いです。
iPod/iPhone用ビデオをたくさん変換する方は、導入をおすすめします。

EyeTV 250 Plus、turbo.264の購入は

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“EyeTV 250 Plus”は以下のショップで購入できます。
価格は税込21,800円〜26,800円。

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“turbo.264”は以下のショップで購入できます。
価格は税込13,222円〜16,800円。


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