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【詳細レビュー】ポケットサーバー for iPhone/iPad

このページでは、レコーダーで録画したテレビ番組をiPhone/iPadで見られるポータブルサーバ「ポケットサーバー for iPhone/iPad」をご紹介します。

概要

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「ポケットサーバー for iPhone/iPad」は、レコーダーに録画したテレビ番組を、iPhone/iPadで見られるポータブルサーバです。
パナソニック、ソニー、シャープ製のレコーダーで、VGA画質で番組を持ち出せる機種に対応しています。

レコーダーで録画したテレビ番組をSDカードに書き出して、ポケットサーバーのSDカードスロットに差し込みます。
ポケットサーバーとiPhone/iPadをWi-Fi接続して、専用アプリ「ポケットサーバープレーヤー」で録画番組を見られます。
充電池を内蔵し、最長で約10時間の連続再生ができます。
SDカードに保存した動画や写真、音楽も再生可能で、iPhone/iPadの外部ストレージとしても使用できます。

ソフトバンクBBのSoftBank SELECTIONブランドから、2012年2月に発売された製品です。
メーカーの製品詳細:ポケットサーバー for iPhone/iPad

※ このページの製品は、レビューのためにメーカーのSoftBank SELECTIONより貸し出していただいたものを使用しています。

プロモーション動画

メーカーによる、わかりやすい製品紹介ムービーが公開されているので、先に紹介させていただきます。

製品の外観とセットアップ、テレビ番組の準備

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ポケットサーバー本体と、充電などに使用するUSBケーブルのセットです。
この製品は、2011年9月にパナソニックの直販サイト限定で販売された「ポケットサーバー(DY-PS10)」と同等品です。
このページで取り上げる「ポケットサーバー」は、SoftBank SELECTIONから一般販売されるもので、製造元は同じパナソニックです。
パナソニックの「DY-PS10」はブラックのボディだったのに対し、このSoftBank SELECTION版はホワイトになっています。

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本体のオモテ面は、ツヤのあるホワイトです。
パール調のラメが入っているようにも見えます。
大きさ・形とあいまって、化粧品のコンパクトのような雰囲気です。

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単純な箱形ではなく、シャープなラインと滑らかな曲面が用いられた、洗練された魅力的なデザインに仕上げられています。

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大きさ・厚みは、iPhoneとほぼ同じです。
「ポケットサーバー」の方が、iPhoneよりも若干大きめですが、重量は軽いです。

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上側面には、電源ボタン、モード切り替えボタン、SDカードスロットが設けられています。
モード切り替えボタンは、iOSデバイスとWi-Fiで接続するときのモードと、USBでDIGAやパソコンと接続するときのモードを、切り替えるために使います。

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ふたを開けて、SDカードを出し入れします。
SDカードは付属していないので、別途用意する必要があります。
SDカードが入っていない状態では、電源をいれることはできませんが、充電は可能です。

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側面には、充電などに使用するUSBポートと、ストラップを取り付けられるストラップホールがあります。

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付属のUSBケーブルを利用し、iPhone用のUSB-ACアダプタなどで、本体を充電します。
1回の充電で、連続で約10時間の動画再生ができます。

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USBポートとは反対の側面に、誤作動を防ぐホールドスイッチがあります。
正常に動作しないときに、クリップなどで押すリセットボタンも用意されています。
ボタンや各種ポートはすべて、本体の上側に集約されています。

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裏面は、全体に細かいポッチが敷き詰められています。
テーブルなどに置いたときに傷が入るのを防げるほか、手にもったときの滑り止めとしても機能しそうです。

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テレビ番組を見るために、DIGAで録画した番組をSDカードにコピーします。
当初は、パナソニック「DIGA」にしか対応していなかったポケットサーバーですが、2012年6月に公開されたファームウェア・アップデートにより、ソニー製・シャープ製のレコーダーでも利用できるようになっています。
対応するレコーダーは、製品公式サイトで確認してください。

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USBケーブルでポケットサーバーとDIGAを接続して、ポケットサーバー内のSDカードに番組をコピーすることもできます。

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録画した番組を携帯電話などのモバイル機器に転送できる、DIGAの機能「持ち出し番組」を使用します。
録画した番組の「持ち出し番組」データを作成する必要があります。
録画予約時に「持ち出し番組」を作っておくようにあらかじめ設定しておくことも、録画済みの番組にあとから「持ち出し番組」を作成することもできます。
「持ち出し番組」には2種類の画質がありますが、ポケットサーバーに対応しているのは「高画質(VGA)」です。
ワンセグ画質のデータは、ポケットサーバーでは再生できません。

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デジタル放送の録画データをSDカードに転送することで、ダビング10のコピー可能回数をひとつ消費します。
有料放送などの、コピー制限が1回だけの「コピー・ワンス」の番組を転送した場合は、DIGAのHDDからデータが消去されます。

SoftBank SELECTIONの「ポケットサーバー サポート情報」ページに、持ち出し番組の作成方法やFAQが掲載されています。

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番組をコピーしたSDカードをポケットサーバーに差し込んで、電源を入れます。
iPhone/iPod touch/iPadのWi-Fi設定で、ポケットサーバーと接続します。
専用のアプリケーション「ポケットサーバープレーヤー ポケットサーバープレーヤー - Panasonic Corporation」を使えば、SDカード内のコンテンツにアクセスできます。

テレビを見る/音楽・写真・動画を再生する

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「ポケットサーバープレーヤー」のインターフェースは、iPhoneユーザなら見慣れた階層構造のリストで、簡単にコンテンツにアクセスできます。

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VGA(640 x 320)画質のテレビ番組が、iPhoneの画面に合わせて拡大され、再生されます。
標準のビデオプレーヤと同じインターフェースで、快適にテレビ番組を視聴できます。
画質の粗さは全く気にならず、字幕なども問題なく読めます。

(以下、スクリーンショットのテレビ映像部分には、モザイク処理を施しています)

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デジタル放送とiPhoneの画面の比率が合わないため、上下に黒い帯が現れます。
iPhoneの画面に、映像の天地を合わせることもできます。
その場合、左右がカットされてしまいます。
標準のビデオプレーヤと同じで、ダブルタップか右上のボタンで、大きさを変更できます。

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縦画面での再生にも対応しています。
ドックなどに置いて充電しながら、録画番組を見られます。

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こちらはiPadで再生したとろ。
専用アプリ「ポケットサーバープレーヤー」はユニバーサルアプリケーションで、iPadにも最適化されています。
2台以上のデバイスで、同時に視聴することはできません。

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iPadでも、縦画面表示での再生ができます。

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パソコンからSDカードにコピーした、動画や写真、音楽も再生できます。
対応するフォーマットは、動画はMP4、音楽ならMP3、写真はJPEGと、それぞれ1種類ずつに限られます。
ポケットサーバーをUSBケーブルでパソコンにつないで、カードリーダー/ライターとして使うことができますが、Macには対応していません。
iOS向けの機器なのに、Macに対応していないのは残念です。
Macの場合は、別のSDカードリーダー/ライターを使って、コンテンツをコピーして使用できます。
Mac/Windowsともに、SDカード内に「contents」というフォルダを作って、そこにデータを入れます。
適当にデータを入れても、「ポケットサーバープレーヤー」アプリ内で、ファイル形式ごとに自動的にフォルダに振り分けられます。

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まず写真を見てみます。
ファイル名で一覧表示されます。
写真のサムネイルが表示されないので、目的の画像が見つけにくいです。

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1枚の写真を表示するのに、読み込みに5秒ほどかかります。
フリック操作で写真をめくるように切り替えることはできません。

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音楽の再生もできます。
SDカードの「contents」フォルダにコピーする際に、アルバムやアーティスト別にフォルダ分けをしないと、同じ階層に一覧表示されます。
アプリは、MP3のIDタグは参照しているようなので、自動でアルバム/アーティストなどを振り分けてほしいところです。

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音楽プレーヤ画面。
リピートやシャッフルなどの機能はありません。
画面のスリープをしても、音楽の再生は続きますが、アプリを終了すると音楽は停止されます。

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こちらは、iPadでの音楽再生画面。
画面最下部の、横幅めいっぱいに広げられたボリュームスライダに面食らってしまいました。
もうすこし洗練されたインターフェースや操作感になるよう、アプリのアップデートに期待したいです。

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MP4形式の動画も再生できます。
iPhoneやiPadに入りきらない、ファイルサイズの大きなムービーも、SDカードの容量の範囲内で持ち運ぶことができます。

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アプリ内から、「ポケットサーバープレーヤー」のマニュアルにアクセスできます。
HTML形式のマニュアルが「ポケットサーバープレーヤー」本体内に収められていて、Safariを使ってアクセスするという、めずらしい形式です。
製品の使用時には、Wi-Fiの接続元を「ポケットサーバープレーヤー」に設定する必要があるため、オンラインのマニュアルを参照しなくていいように配慮したものと思われます。
マニュアルをアプリに内蔵しなかったのは、このSoftBank SELECTION版ポケットサーバーと、パナソニック版「DY-PS10」で、アプリを共用しているからなのでしょう。

まとめ

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レコーダーで録画した映画やドラマなどを、通勤時や外出先などで見ることができます。
SDカード経由で、簡単にコンテンツを転送できます。
パソコンからコピーした動画や写真も見られるので、iPhone/iPadに入りきらないデータを持ち運ぶ外部ストレージとしても使用できます。
筐体は薄型で軽く、洗練されたデザインに仕上げられていて、iPhoneと一緒に持ち歩いても違和感がありません。
録りためた番組をなかなか見られない忙しい方や、お気に入りの映画を持ち歩きたい方などにおすすめです。
レコーダーとiPhone/iPadの活用の幅を、さらに広げてくれるアクセサリです。

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ここが良い!

  1. レコーダーで録画したテレビ番組を、iPhone/iPod touch/iPadで見られる。
  2. デバイスとはWi-Fiによるワイヤレス接続で、ポケットサーバーをカバンなどに入れたまま視聴可能。
  3. SDカード経由で、簡単にデータをコピーできる。
  4. パソコンから転送した、動画、音楽、写真も再生可能。
  5. 洗練された上品な筐体デザイン。
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ここはいまひとつ

  1. パソコンから転送した写真・音楽の再生がしにくい。プレーヤ機能を強化する、アプリのアップデートに期待。

「ポケットサーバー for iPhone/iPad」の購入は

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「ポケットサーバー for iPhone/iPad」は、以下のオンラインショップで購入できます。
2014年12月現在、アウトレット品を税込3,980円で購入できます。
(発売当初の価格は税込14,800円でした)


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