iをありがとう

メニュー

【詳細レビュー】bluetribe SBT06

このページでは、iPhoneのハンズフリー通話もできるBluetooth搭載FMトランスミッタ「bluetribe SBT06」をご紹介します。

概要

写真

「bluetribe SBT06」はBluetoothの受信機能を搭載したFMトランスミッタです。
クルマのシガーソケットに接続し、Bluetoothで受信したiPhoneなどの音楽を、FM波で発信してクルマのFMラジオで聞くことができます。
内蔵のマイクで、携帯電話のハンズフリー通話も可能になります。
USBポートを搭載し、iPod/iPhoneなどを充電できます。

Bluetoothを経由させないオーディオ入力端子と、FM波を経由させないオーディオ出力端子を搭載し、有線でも音楽を楽しめます。
ブロンズとガンメタリックの2色のカラーバリエーションが用意されています。

シグマA・P・OのBluetooth製品専門ブランドbluetribeから、2009年11月に発売された製品です。
製品詳細:Bluetooth(ブルートゥース)内蔵 FMトランスミッター(SBT06) 【シグマA・P・Oシステム販売株式会社】

SBT06でできること

「SBT06」は、コンパクトなボディに様々な機能が搭載されています。
主要な機能は、「ワイヤレスで音楽を聴く」「カーステレオを使ったハンズフリー通話」と「充電」です。
iPhoneでの使用を例に図解します。

1.ワイヤレスで音楽を聴く

種類の異なる電波を2回経由させることで、iPhoneの音楽をクルマのFMラジオで聞くことができます。
iPhoneと「SBT06」は、Bluetoothでワイヤレス接続します。
「SBT06」が受信した音楽を、今度はFM波に乗せて発信します。
そのFM波を、カーステレオのFMラジオで受信します。

2.ハンズフリー通話する

「SBT06」はBluetoothヘッドセットのようにも機能します。
運転中にハンズフリーで通話ができます。
自分の話し声は、「SBT06」に内蔵されているマイクから、相手に伝えられます。
相手の話し声は、カーステレオのスピーカーから聞こえます。

3.充電する

iPhone/iPodなどのUSB機器を充電できるUSBポートを搭載しています。
別途ケーブルが必要です。

有線接続もできる

「SBT06」には、ワイヤレス機能を使わない、有線接続のための端子も用意されています。
使用スタイルやカーステレオの状況に応じて、様々な接続方法を選べます。

有線接続の例(1)

「SBT06」には、ライン入力端子とライン出力端子が搭載されています。
AUX端子のあるカーステレオに、オーディオケーブルで接続できます。
電波に乗せないので、高音質で音楽を楽しめます。
Bluetoothを搭載していないiPodでも、この方法で使用できます。
Bluetoothでペアリングをしておけば、iPhoneでハンズフリー通話もできますが、「SBT06」からの音楽の再生・一時停止はできませんでした。

有線接続の例(2)

BluetoothとFMの、どちらか一方のみ有線接続で使うこともできます。
上の図は、Bluetoothを使わずに接続した例。
Bluetoothを搭載していないiPodで、通常のFMトランスミッタとして使用できます。

有線接続の例(3)

上の図は、FMトランスミッタ機能を使わずに、カーステレオのAUX端子に接続した例。
カセットアダプタなどでも使える方法です。

使用方法と使用感

写真

出荷時には、製品本体とアーム部分が分かれています。

写真

本体はコンパクトで、手のひらに収まるサイズです。
シンメトリーのデザインに、様々な操作ボタンが集約されています。
このページで使用している「ガンメタリック」のほかに、「ブロンズ」のカラーバリエーションが用意されています。

写真

ディスプレイには、設定しているFMの周波数が表示されます。

写真

中央の突起は、周波数を選択するダイヤルです。
76.0〜90.0MHzまで、0.1刻みで設定できます。
ダイヤルを1回押すと、ボリューム調整モードに切り替わって、出力音量を調整できます。

ダイヤルの周りには、音楽の再生・曲送り・曲戻しボタンが配置されています。
詳しくは後述しますが、iPhoneでは曲送り・曲戻しは機能しません。
同じブランドのBluetoothアダプタ「SBT01R」を取り付けたiPodなら、曲送り・曲戻しボタンも利用できます。

写真

青と赤に点灯している受話器マークのボタンで、電話の応答、通話の終了ができます。
Bluetoothヘッドセットと同様の操作ができます。

写真

小さな穴は、通話用のマイクです。
通話の際に、こちらの話し声はこのマイクで拾われて、相手に伝えられます。

写真

側面には、オーディオ入力端子、出力端子が設けられています。
オーディオ入力端子を使えば、Bluetoothを搭載しないiPodなどで、通常のFMトランスミッタとして使用できます。
カーステレオにAUX端子があるなら、FMトランスミッタ機能を使わずに、オーディオ出力端子と直接接続するのをおすすめします。
FMトランスミッタ特有のノイズや音質の劣化に悩まされずに済みます。
カセットアダプタもおすすめです。

写真

反対側の側面には、充電用のUSB端子が搭載されています。
iPod/iPhoneなどのUSB機器を充電できます。
別途Dockコネクタケーブルが必要です。

写真

iPhone/iPod touchとの同期方法は、Bluetoothヘッドセットと同じです。
iPhone/iPod touchの内蔵Bluetoothで接続している場合は、「SBT06」のボタンで曲送り・曲戻しの操作はできません (OS 3.1で検証)。
「AVRCP」という再生・一時停止・早送りなどのリモコン操作の命令を伝える規格への対応が、iPhoneとiPod touchが完全ではないためです。
再生・一時停止はできます。
また前述の「有線接続の例」1・2のように、iPhoneと「SBT06」をオーディオケーブルで接続した場合には、たとえBluetoothで同期していても「SBT06」から再生・一時停止ができませんでした。

写真

クルマのシガーソケットにプラグを挿して設置します。
フレキシブルーアムで本体を好きな位置・角度に調節できます。

写真

プラグ部分には、電源ボタンがあります。
電源をオフにすることで、Bluetoothの同期を切断できます。
プラグ部分が短く、フレキシブルアームが90度に折れた方向に伸びているので、クルマの状況によっては設置が難しくなります。

写真

iPhoneの場合は一旦ペアリングをすれば、次回からはエンジン始動と同時に、自動的に同期されます。
エンジンを停止すると、Bluetooth同期が切断され、iPhoneの音楽が停止します。
再度エンジンを始動すると、プー、プーと2回ビープ音がなり、自動的にiPhoneとBluetooth接続します。
「SBT06」本体の再生ボタンを押せば、音楽の再生が始まります。
音質は、2回も電波に乗せているわりにはまあまあ。
ダイヤルを使った0.1刻みの周波数選択は、開いている周波数を見つけるのがちょっと大変です。

写真

ナビゲーションアプリを使うなど、iPhoneのバッテリーに不安があるときは、USB端子から充電ができます。
別途USB-Dockコネクタケーブルが必要です。

写真

「SBT06」の操作しやすいボタンと車内のスピーカーで、ハンズフリー通話ができます。
音楽再生中に着信があると、音楽がフェードアウトして着信音が鳴ります。
受話ボタンを押すと、カーステレオを通したハンズフリー通話になります。
通話が終了すると、着信前に聞いていた音楽が自動的に再生されます。
相手の声は、車内のスピーカーから聞こえます。
相手の声は音楽の音量に比べて小さく聞こえるので、その都度ボリュームを上げる必要があるかもしれません。

iPod touchでの使用は自動接続しない

写真

SBT06はiPod touchとの相性が、あまり良くありません。
SBT06とiPhoneの場合は一旦Bluetooth接続すると、エンジン停止後に再始動した場合、自動的に接続し直します。
クルマに乗ったらエンジンをかけるだけで、Bluetoothが接続された状態になるので、iPhoneを操作する必要がなく簡単です。

しかし第2世代iPod touchの内蔵Bluetoothは、この自動接続がされません。
一旦エンジンを止めてSBT06とiPod touchのBluetooth接続が切断されてしまうと、またiPod touchの設定メニューを開いて接続し直さなければなりません。
エンジンをかけるたびに、クルマを発進する前にこの操作が必要になるので、非常に面倒です。

メーカーに問い合わせたところ、デバイスごとのBluetoothの接続方法の違いによる“仕様”で、解決方法はない様です。
iPhoneだと自動接続しとても快適なので、iPod touchでのこの不便さは残念なところです。

まとめ

写真

BluetoothとFMトランスミッタという、既存の2つの技術を組みあわせて、これまでにない製品を実現した画期的な製品です。
iPhoneにケーブルなどを何も付け足さずに、カーオーディオとiPhoneを「つなげる」ことができます。
新しいカテゴリの製品ながら、設計は洗練されていて、筐体はコンパクトで、各機能の使い勝手もいいです。
FMトランスミッタの性能は普通ですが、ラインアウト端子が設けられているので、音質にこだわる人はカーオーディオに直結させることもできます。
前述の通りiPod touchでの動作は完全ではないので、ぜひiPhoneで使っていただきたいと思います。
運転しながらiPhoneで音楽も聞き、電話もするというヘビーユーザには特におすすめです。

写真

ここが良い!

  1. カーステレオで電話と音楽再生ができる
  2. コードレスでiPhoneとカーオーディオをつなげる新しいアイディア
  3. iPhoneをクルマの好きな場所に設置できる。カバン・ポケットに入れたままでもOK
  4. Bluetoothの自動同期で、一度設定すればその後は手間要らず
  5. コンパクトな筐体と洗練されたデザイン
  6. iPhone/iPodなどを充電できるUSBポート搭載
  7. 有線接続もできるので、FMを使わず高音質で音楽を聴くこともできる
  8. しっかりした作りで安定したフレキシブルアーム
  9. 選べる2色のカラーバリエーション
写真

ここはいまひとつ

  1. 0.1刻みのFM周波数選択は手間がかかる。
  2. 周波数のプリセット機能や、開いている周波数の自動検出機能はない。
  3. iPod touchではエンジン再始動後にBluetoothが自動接続されない

「bluetribe SBT06」の購入は

写真

「bluetribe SBT06」は以下のショップで購入できます。
ブロンズ(SBT06BR)とガンメタリック(SBT06GM)の2色のカラーバリエーションが用意されています。
価格は税込7,980円です。


詳細レビューのインデックスページに戻る