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【詳細レビュー】iPad Smart Cover

このページでは、スタンドにもなるiPad 2/第3世代iPad用の液晶画面カバー「iPad Smart Cover」をご紹介します。

概要

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「Smart Cover」はiPad 2と第3世代iPad用の、液晶画面カバーです。
iPadの側面に磁石で吸着します。
折り畳んで、横置きスタンド、タイピング用の傾斜台として使用できます。
カバーを閉じると、iPadが自動でスリープ状態になり、カバーを外すとスリープから復帰します。
画面と触れる裏地は、汚れや指紋をきれいにするマイクロファイバーが使用されています。
ポリウレタン製とレザー製の2種類で、それぞれ5色のカラーバリエーションの、全10種類が用意されています。

2011年にiPad 2と同時発売された、Apple純正のオプションです。

【iPad Air用とiPad mini用について】
このページで紹介している「iPad Smart Cover」は、iPad 2と第3世代/第4世代iPad用です。
iPad Air用とiPad mini(第一世代とRetinaディスプレイモデル)用のレビューは、こちらをご覧ください。

使用方法と使用感

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iPad 2の発売と同時に用意された、Apple純正のオプションです。
画面を保護するカバーとしての機能と、スタンドとして使える機能を備えています。
初代iPad用の「Apple iPad Case」と同等の役割をはたしますが、iPadの背面は保護されません。

ポリウレタン製とレザー製の2種類で、それぞれ5色のカラーバリエーションの、計10種類が用意されています。
左の写真のものは、ポリウレタン製の「ブルー」です。

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iPadの液晶と接する裏地には、マイクロファイバーが貼られています。

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表面・裏面ともに、ぷっくりと膨らんだ柔らかそうな見た目ですが、素材が硬く、クッション性はありません。

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ポリウレタン製とレザー製ともに、厚さ2ミリに仕上げられています。

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カバーの一辺に、マグネットを内蔵したヒンジ(蝶番)が搭載されています。

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ヒンジをiPadの左辺に近づけると、決まった位置にぴたっと吸着します。
左の写真くらいまで近づければ、磁石が反応します。

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中央の長いバーに磁石が内蔵されていて、iPadとくっつきます。
左右の小さな金具は、磁石入りのパーツとカバー本体をつなぐためのものです。
「Smart Cover」を付けられるのは、iPadの左側のみです。

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カバーを閉じたところ。
こちらもマグネットを利用し、画面にぴったりと貼り付きます。

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保護されるのは画面側のみで、背面は無防備です。
「Smart Cover」と併用できる、背面を保護するケースについては後述します。

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iPad本体に沿うようにカーブを描いたヒンジは、はじめからiPadと一体化したパーツのように見えます。

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薄いiPadの本体に、2ミリ厚の「Smart Cover」を装着しても、厚さはほとんど気になりません。

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「Smart Cover」を装着したiPad 2でも、初代のiPadよりもまだ薄いです。

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「Smart Cover」のヒンジを含めた横幅も、初代のiPadより小さいです。

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カバーを開けるとセンサーが反応して、iPadが自動的にスリープから解除されます。
スリープボタンかホームボタンを押して、スリープ解除スライダを操作するという、ふたつの手間が省けます。
また、カバーを閉じたときも、自動でスリープ状態になります。

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カバーの開閉によるスリープ/スリープ解除機能は、設定でオン・オフにできます。
この機能を搭載した、サードパーティ製のケースも登場しています。
「Smart Cover」の設定項目は、カバーを使ってはじめてiPad上に表示されるようになっています。
詳しくは、Smart Coverを被せたiPad 2にだけ現れる、Smart Coverの設定項目を参照してください。

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iPadがパスコードロックしてある場合は、ちゃんとパスコード入力画面が現れます。

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iPadに接続したままで、カバーを巻き取るように折り曲げると、2種類のスタンドとして使うことができます。

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ひとつは、カバーを枕のように使い、低い傾斜を付ける方法。
ソフトウェアキーボードのタイピングに適した角度です。
この置き方は、ホームボタンが左側に来るのが、個人的には使いにくく感じます。

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そのままiPadを起こせば、ビデオ鑑賞などに適した角度のスタンドになります。
内蔵された磁石によって、三角形に折り曲げた形がキープされます。

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丸めたカバーを支えにして、タテ向きに立てられないこともありませんが、不安定なのでおすすめできません。
この立て方は、少しの揺れや風などで、簡単に倒れそうになります。

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「Smart Cover」を接続したままでも、カバーを背面に回して画面操作ができます。
iPadを平たく置いて使う際に、背面を保護する「敷きパッド」として役立ちます。

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カバーを背面に回すと、カメラレンズに被って、撮影の妨げになります。
カバーを二つ折りにたためば、レンズに被るのを防げます。

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三角形に折り畳んだ状態なら、カメラ撮影時に握るグリップとしての役割も果たします。
薄い裸のiPadよりも、安定して撮影ができます。

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ところで、このカバーには、多くの磁石が使われています。
iPadに内蔵されている電子コンパスと、干渉しそうに思えます。
試しにiPadの背面に「Smart Cover」をくっつけたままで、地図を使用してみたところ、コンパスは問題なく機能しているようです。
ただ、たとえカバーを取り外した状態でも、おなじみの「コンパスの干渉」警告が出ることもあるので、正確なことはよくわかりません。
厳密に方角が知りたいときは、「Smart Cover」を外した方が無難でしょう。

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「Smart Cover」の内側は、マイクロファイバー(超極細繊維)素材が貼られています。
画面の指紋や汚れを拭き取る、クリーニングクロスとしても利用できます。
左の写真のように、三角形に折りたたんで、ワイパーのように使うといいでしょう。

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多数の磁石を内蔵しているため、冷蔵庫に貼り付けることもできます。
冷蔵庫に貼り付けた「Smart Cover」に、iPadをぶら下げられます。
iPadが「Smart Cover」から外れて落ちる危険性があるので、おすすめはできません。
iPadを落として壊したり、怪我をしたりする可能性があり、危険です。
少なくとも、開閉時に衝撃が加わるドアや、カーブを描いた面に貼るのは避けた方がいいでしょう。

ポリウレタン製とレザー製の違い、カラーバリエーションについて

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「Smart Cover」には、表面の材質が異なる「ポリウレタン製」と「レザー製」があります。
それぞれ5色ずつの、計10色がラインナップされています。
上で使用していたブルーは、ポリウレタン製です。
レザー製の5色は、「アニリン染め」という手法が使われた、高級感のあるものです。
レザー製の方が、価格が高く設定されています。

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レザー製の中でもレッドは、「(PRODUCT) RED」という特別なモデルです。
U2のボノらによって立ち上げられた「PRODUCT RED」プロジェクト参加製品で、販売価格の一部が、アフリカでのHIV/AIDS撲滅運動に寄付されます。
販売価格は、レザー製のほかの色と同じです。
「(PRODUCT) RED」版は、Apple StoreとApple公式サイトの限定販売です。

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「(PRODUCT) RED」のロゴが、内側にさりげなく刻印されています。
アップルの「(PRODUCT) RED」参画製品はこれまで、第2〜第6世代iPod nanoと、第2世代iPod shuffle、iTunes Cardがありました。
現在販売されているのは、この「Smart Cover」と第6世代iPod nanoのみです。

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ポリウレタン製がツルツルなのに対し、レザー製には本革の肌理(きめ)があります。
レザーは使ううちに、表面に擦り傷がつきますが、それも革製品特有の「成長」と思えば気になりません。
@kidayasuo氏の投稿も参考にしてください)
レッドよりもブラックの方が、傷は目立ちにくいようです。

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内側のマイクロファイバーは、ポリウレタン製の5種類はすべてグレーで統一されています。
(追記:2011年10月のマイナーチェンジで、ポリウレタン製の裏側も、表面と同じに変更されています)
レザー製の5種類は、革の色に合わせて、内側もそれぞれカラーリングが異なります。
ブラックのカバーは、内側もブラックで、付着したホコリが目立ちやすいです。

「Smart Cover」の製品ページでは、10色の「Smart Cover」と2色のiPadの組み合わせ、計20種類を、シミュレートして見ることができます。

「Smart Cover」対応の、背面保護用ケース

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「Smart Cover」は液晶画面を保護するもので、背面はカバーされません。
やはり背面を保護するカバーもほしいところです。
背面全体を覆うケースを装着すると、「Smart Cover」を装着できなくなります。
「Smart Cover」を併用できるように、マグネットの接続面を開けたケースが多数リリースされています。
iPad 2用ケースカタログ第3世代iPad用ケースカタログページに、「Smart Cover」と併用できる背面保護ケースを掲載しています。

まとめ

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iPad本体にも、このアクセサリのための設計が施されている、ベストマッチの製品です。
初代iPad用の「Apple iPad Case」とほぼ同じ機能ですが、背面を保護する機能がなくなったのは残念なところ。
無造作にバッグにiPadを入れて持ち運ぶ際に、「液晶画面は保護したい」という用途には役立ちます。
スタンド機能も役に立つシーンが多く、「敷きパッド」としても使用できます。
様々な機能はほかのケースでも代用できることを考えると、iPadを使う上で「必須アイテム」ではありませんが、iPadの機能を拡張するアクセサリとして、1枚持っていれば楽しめる製品です。

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ここが良い!

  1. 薄型のカバーで、iPadのガラス面を保護できる。
  2. マグネットで簡単に着脱できる。
  3. タイピング用傾斜台、ビデオや写真の観賞用スタンドとして使用可能。
  4. カバーの開閉で自動でスリープ/スリープ解除する。
  5. 裏側に回して、敷きパッドとしても使用できる。
  6. iPadにマッチするデザイン。高級感のある、しっかりした作り。
  7. 内側のマイクロファイバーは、クリーニングクロスとして使用可能。
  8. 2種類の素材で、計10色のカラーバリエーションの、豊富なラインナップ。
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ここはいまひとつ

  1. 背面は保護されない。背面保護用カバーとの併用がしにくい。
  2. iPadの左側にしか装着できない。
  3. お風呂のフタに似ている。

「iPad Smart Cover」の購入は

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「iPad Smart Cover」は、Apple公式サイトで販売されています。
ポリウレタン製は税込各3,980円、レザー製は税込各6,980円です。


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