iPhone XとiPhone XSは同じ大きさですが、細かい形の違いにより、同じケースが使えない場合があります。
大きさは同じ。形がちょっと違う
iPhone XSは、前モデルのiPhone Xとまったく同じ大きさです。
幅70.9ミリ、高さ143.6ミリ、厚さ7.7ミリです。
重さはiPhone Xが174gで、iPhone XSの方が少しだけ重たく177gです。
しかし形状がすこしだけ違います。
この違いのために、iPhone Xにぴったり合わせて設計されたケースは、iPhone XSには使えない場合があります。
以下で詳しく説明します。
カメラの大きさ
背面に突き出たカメラレンズが、縦に0.1ミリ大きくなっています。
ぴったりに穴あけされたケースだと、ぶつかってしまう可能性があります。
レンズ周りに、ある程度の余裕をもって穴あけされたケースなら大丈夫です。
底部のマイク・スピーカーの穴
充電コネクタ(Lightning端子)のある底部を見ると、iPhone XとXSでは違いがあります。
向かって左側のマイク穴が、iPhone XSでは数が減っています。
向かって右側のスピーカー穴も、iPhone Xとは微妙に位置がズレています。
iPhone Xのスピーカー・マイクの穴に、一つずつピッタリあわせて穴あけされたケースだと、iPhone XSでは穴を塞いでしまう可能性があります。
横に広く穴あけされたケースなら大丈夫です。
手帳型ケースのオートスリープ機能用のセンサー位置
Apple純正の「レザーフォリオ」などの一部のケースには、オートスリープ機能が搭載されています。
カバーを開くと自動でスリープ解除、閉じるとスリープするものです。
これはケースのカバーに内蔵されたマグネットと、iPhone側の磁気センサーによって実現しています。
Appleがケース製作者向けに公開しているiPhoneの図面を見ると、磁気センサー「HES」の位置が、iPhone XとXSでは異なるのが確認できます。
iPhone X用のオートスリープ機能つきケースをiPhone XSに装着しても、機能が動作しません。
アンテナの変更
iPhoneの側面フレーム部分の金属は、アンテナを兼ねています。
側面を断ち切るようにラインが入っているのは、アンテナを分割する必要があるためです。
iPhone XSではこの分割ラインが、iPhone Xには無かった上側面・下側面にも増えています。
アンテナの構造変更により、iPhone Xでは問題なかった金属製のケースやバンパーが、iPhone XSでは電波干渉を起こす可能性があります。
iPhone XとXSの違いは以上です。
非対応のケースの一例として、凹凸を省いたシンプルなケース「MYNUS iPhone X CASE」があります。
メーカーのFacebookページで、iPhone X用をiPhone XSに装着して検証が行われています。
カメラレンズや底部の穴などに、不一致が見られます。
画面保護フィルムは?
画面保護フィルム(いわゆる液晶保護フィルム)は、共通で使えるものがほとんどです。
厳密にはiPhone XとXSは、センサーが集まった「切り欠き」の中にわずかな違いがありますが、問題にならないようです。
多くのケースは大丈夫。確認済みのものが安心
カメラレンズやマイク・スピーカー穴にゆとりのある設計であれば、iPhone X用ケースをXSでも使用できます。
iPhone X向けに発売された製品で、iPhone XSにも対応していると確認されたものが、実際に多くあります。
しかし上記の「MYNUS」のように、干渉してしまう製品も存在します。
これから新しくケースを買うのであれば、iPhone XS対応の確認が取れたものが、確実で安心です。