すでにアップデートの終了している古いiPhone/iPad向けに、Appleは今年、iOS 9とiOS 10の新バージョンを配信しました。
このアップデートを適用しないと、対象デバイスで位置情報と日時が正しく認識されなくなり、一部の機能が使えなくなります。
Appleでは2019年11月3日までに、アップデートしておくことを推奨しています。
公式サポート情報:iPhone や iPad のソフトウェアをアップデートして位置情報の問題を回避する – Apple サポート
対象のiPhone/iPad
以下のデバイス向けに、iOS 9.3.6と、iOS 10.3.4が公開されています。
- iPhone 4s:iOS 9.3.6
- iPhone 5:iOS 10.3.4
- iPad mini(第 1 世代)Wi-Fi + Cellular:iOS 9.3.6
- iPad 2 Wi-Fi + Cellular(CDMA モデルのみ):iOS 9.3.6
- iPad(第 3 世代) Wi-Fi + Cellular:iOS 9.3.6
- iPad(第 4 世代)Wi-Fi + Cellular:iOS 10.3.4
iOS 9は、2016年8月公開のiOS 9.3.5以来、3年ぶりのアップデート です。
iOS 10は、2017年7月のiOS 10.3.3以来、2年ぶりのアップデートとなります。
iPadのWi-FiモデルやiPod touchは、GPS機能が無いので影響を受けません。
自分のiPhone/iPadの種類がわからない方は、公式サポート情報のiPhoneのモデルを識別する、iPadのモデルを識別するを参照してください。
なんのためのアップデート?
Appleでは“正確な GPS 位置情報を維持するため”、“いわゆる GPS 週数ロールオーバーの問題によるもの”と解説しています。
GPS衛星から受信するデータ内には、現在時刻の情報も含まれています。
時刻情報に独自の記録方式を使っているため、1024週(約19.7年)に一度、数値のリセットが必要です。
これが「GPS週数ロールオーバー」です。
参考:4月7日(日本時間)に2度目の「GPS週数ロールオーバー」|ニュース/アーカイブ|みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)公式サイト – 内閣府
「週数ロールオーバー」に受信デバイス側が対応していないと、不具合が起こる可能性があります。
Appleでは“他社メーカーの GPS 搭載製品では 2019 年 4 月 6 日頃から影響が出始めています”としています。
Apple製品に影響が出始めるのは、“日本時間の 2019 年 11 月 3 日 午前 9 時”とされており、今回の「週数ロールオーバー」から30週経過後となります。
アップデートしないとどうなる?
位置情報の受信性能に影響がでるほか、間違った日付と時刻がシステムに設定されてしまいます。
時刻が正確ではないと、iCloud、App Store、メール、Safariなどが使えなくなる恐れがあります。
iCloudでのバックアップ・復元や、デバイス単体でのワイヤレスアップデート(OTA)ができなくなります。
11月3日午前9時までにアップデートできなかった場合でも、パソコンに接続して、iTunesなどでアップデートができます。