Appleの4月の発表イベントは、カラフルな新型iMacや、さらにパワフルになったiPad Proなど、もりだくさんの内容でしたね。
その中でもAirTagは注目度が高く、たくさんのひとが予約したようです。
TileやMAMORIOといった紛失防止タグの、Apple版とも言えるのがAirTagです。
Appleならではの使いやすさが特徴です。
ほかのすべてのiPhoneユーザーが、無くしたものの発見に手を貸してくれる可能性があります。
新しいジャンルの製品で、他社製品との違いもあるため、機能について誤解されている面もあるようです。
簡潔にまとめると、AirTagは以下のような製品です。
- 紛失物の発見に特化
- 子供やペットの見守り(現在位置の把握)には向かない
- 盗まれたものの追跡はできそうにない
Appleは近年、ユーザーのプライバシー保護に力を入れています。
この小さな位置情報追跡装置は、だれかの荷物に紛れ込ませたりして、ストーカー行為に使われないか心配もありますよね。
Appleは悪用されることのないように、慎重に慎重を重ねて、機能を決定したようです。
なぜ子供の見守りに使えないの?
子供やペットの見守りに向かないのは、音が鳴るためです。
AirTagはペアリングしたデバイスと離れた状態で、位置を動かすと、音が鳴ります。
もし誰かがあなたの荷物に、こっそりAirTagを忍ばせても、この音で気づかせてくれます。
あなたがiPhoneユーザーなら、「見知らぬAirTagがあなたと一緒に移動していますよ」と、通知もしてくれます。
iPhoneまたはNFC対応のAndroidデバイスをAirTagに当てると、無効にする方法を教えてくれます。
AirTagから電池を抜くのも簡単です。
そういうわけで、もし子供の見守りに使おうとしたら、学校などで音が鳴り続ける恐れがあります。
猫につけたとしたら、きっとストレスを与えてしまうでしょう。
悪用防止の機能ですから、所有者の意思で、音が鳴らないようにはできそうにありません。
盗まれたものを追跡できないのはなぜ?
荷物にAirTagが含まれていることを、泥棒にさえ伝えるからです。
前述のとおり、持ち主から離れた状態で移動をはじめたAirTagは、音を出します。
一緒に移動しているiPhoneユーザーには通知も行きます。
泥棒にだって、AirTagの存在を簡単に気づかれてしまうのです。
これは残念だけど、仕方ありません。
AirTagは犯罪者(泥棒)を捕まえることはできないけれど、犯罪(ストーカー行為)に利用される心配もないのです。
AirTagは人ではなく物を追跡する
発表イベント内でも「AirTagは人ではなく物を追跡するようにデザインされている」と言っていました。
子供の追跡や、泥棒を追うことは想定されていません。
うっかりカバンをどこかに忘れてきたり、財布を落としてしまった、鍵を見失ったときなどに、探すのに最適化していると言えます。
これを聞いて、自分の求める機能と違ったという方もいるでしょう。
その場合は、既存のTile、MAMORIOや、子供見守り用の「みまもりGPS」「まもサーチ」といった製品も選べます。
Appleでは「探す」アプリのサービスを、サードパーティーにも解放しはじめました。
AirTagの登場以降も、サードパーティー製品の充実が期待できます。
機能にはまだ不明な点も
AirTagの細かい使い勝手には、まだ不明な点も多いです。
たとえばひとつのAirTagを、家族で追跡することはできないようです。
家族共用の車の鍵につけたら、意図せず音がなって、不便な思いをしそうです。
これに関しては、“ファミリー共有グループのメンバーから AirTag を借りている場合は、セーフティ通知を 1 日だけ、または無期限で停止”する機能が用意されています。
でも期待している機能とは違う気がします。
参考:AirTag を見つけた場合や「AirTag があなたの近くで見つかりました」という通知が表示された場合の対処法 – Apple サポート
4月30日の発売に向けて、公式サポート情報が公開されたりして、もっと細かい仕様が明らかになっていくことでしょう。
アップデートでの仕様変更や、機能追加もあるはずです。
私も5個注文したので、発売日が楽しみです。
AirTagは以下のオンラインショップで予約受付中です。
Apple公式サイトでは、注文時に好きな文字・絵文字を入れられる刻印サービスを、無料で利用できます。