【iPod豆知識】iPod用の有線リモコンの歴史。FMラジオ機能付きなど、大きく分けて4タイプが登場

iPod用リモコンの歴代モデル

ホイール操作が特徴だったiPodですが、手元・胸元で操作ができるリモコンも、初代モデルから用意されていました。
10年以上にわたるiPodの進化、歴史の中で、リモコンの仕様にも、何度か変更がありました。
iPodのモデルにより、対応するリモコンも異なります。

登場した順に紹介します。

第1/第2世代用「iPod インナーイヤー型ヘッドフォン(リモコン付き)」(2001年)

iPod インナーイヤー型ヘッドフォン(リモコン付き)

最初のリモコンは、スクロールホイールを搭載した第1世代と、タッチホイールを搭載した第2世代専用でした。
これらのモデルでは、ヘッドフォン端子の外側に、リモコン用の独自の端子を搭載していました。

iPod インナーイヤー型ヘッドフォン(リモコン付き)

音量調節、曲の再生/一時停止、早送りと巻き戻し、次または前の曲への移動ができます。
ボタン操作を無効にできる、ホールドスイッチを側面に搭載しています。

リモコンには別途、ヘッドフォン/イヤフォンを接続して使用します。

iPod インナーイヤー型ヘッドフォン(リモコン付き)

このリモコンは、第1世代では別売り、第2世代には付属していました。
単品販売はイヤフォンとのセットで、型番は「M8751G/A」、価格は4,800円でした。

リモコン付きイヤーバッド式ヘッドフォン(2003年)

リモコン付きイヤーバッド式ヘッドフォン

第3世代のiPod用に、新たに設計されたリモコンです。
ヘッドフォン端子の脇に、リモコン用の端子を搭載した「9ピン」と呼ばれる形状になりました。

リモコン付きイヤーバッド式ヘッドフォン

操作部の機能は、前モデルのリモコンと同じです。
型番は「M9128G/A」と「M9128G/B」があります。

このタイプは、以下のモデルに対応しています。

  • 第3世代iPod
  • 第4世代iPod
  • iPod mini

一部のモデルには、リモコンが同梱されていました。

iPod Radio Remote(2006年)

iPod Radio Remote

2005年9月に発売されたiPod nanoと、同年10月に発表された第5世代iPodでは、上記の9ピン型リモコン端子は廃止されていました。
これらの新世代のiPodには、リモコンが無い状態でしたが、2006年1月に「iPod Radio Remote」が発表されます。

「iPod Radio Remote」はDockコネクタに接続して使用します。
ケーブルの中にアンテナ線を内蔵し、FMラジオを楽しめる機能を搭載しています。

iPod Radio Remote

操作部分は、円形の中に5つのボタンを搭載したスタイルになっています。
これは先行して発売されていた、iPod shuffleと、Apple Remoteとまったく同じです。
上部には誤作動防止のホールドスイッチがあります。
背面には金属クリップを搭載しています。

2006年9月には、このリモコン形状にそっくりな第2世代iPod shuffleが登場します。

iPod Radio Remoteは、5,800円で発売されました。
第5世代iPod、iPod classicと、第4世代までのiPod nanoに対応しています。
第5世代iPod nanoからは、イヤフォンを接続するだけでFMラジオが聞けるようになりました。

型番は「MA070G/A」「MA070G/B」「MA070G/C」「MA070G/D」と展開されました。

3ボタン式リモコン・マイクの登場(2008年)

3ボタン式リモコン・マイク

2008年12月には、その後のiPhoneなどにも採用される、3ボタン式のリモコン/マイク付きイヤフォンが登場します。
ヘッドフォンのユニットとは分離型だった従来のリモコンとは異なり、イヤフォンのケーブルの途中に、操作ボタンを備えています。
マイクは、ボイスメモの録音に利用できました。
曲送り・曲戻しボタンは廃止されていますが、中央ボタンのダブルクリックやトリプルクリックで、同じ操作ができます。
ヘッドフォン端子にリモコン用の接点を追加した、4コンダクタ(4極)仕様です。

3ボタン式リモコン・マイク

最初に登場したのは、「Apple Earphones with Remote and Mic」(3,400円・MB770G/A)と、カナル型(耳栓型)の「Apple In-Ear Headphones with Remote and Mic」(9,400円・MA850G/A)の2タイプです。
登場した当時は、iPod nano(第4世代)、iPod touch(第2世代)、iPod classic 120GBモデルにのみ対応していました。
当時のiPhoneの最新モデルだったiPhone 3Gには、このリモコンから音量ボタンを省いた1ボタン型の「Apple iPhone マイク付きステレオヘッドフォン」が付属していました。

iPod shuffle(第3世代)

2009年3月に発売されたiPod shuffle(第3世代)は、本体から操作ボタンを省いたもので、リモコン部分での操作が必要でした。
このモデルには、「Apple Earphones with Remote and Mic」によく似ていても、マイクが省かれた「Apple Headphones with Remote」が付属していました。

EarPods

この3ボタン式リモコン・マイクは、2012年にiPhone 5の付属品として登場した「Apple EarPods with Remote and Mic」にも引き継がれます。