Vintage Revival Productions(ヴィンテージ リバイバル プロダクションズ)から発売されている、「i Wear 16 Pro」をレビューします。
一枚革で作られた、 iPhone 16 Pro用のケースです。
iPhone 16(6.1インチ)用、iPhone 16 Plus用、iPhone 16 Pro Max用はリリースされていません。
レビューにはメーカー提供の評価用サンプルを使用しています。
Vintage Revival Productionsを訪問してきた
Vintage Revival Productionsはオリジナルの革製品の、デザインから製造、販売まで行うメーカーです。
香川県丸亀市に、工場を併設した直営店があります。
一枚革で作られたiPhone用ケース「i Wear」シリーズは、2009年のiPhone 3G/3GS用に登場してから16年目にもなる、歴史のあるシリーズです。
このサイトでも、シリーズの初代モデル「3G WEAR」からレビューさせてもらっています。
私は昨年8月に、はじめて四国を旅行し、美術館を目当てに丸亀市も訪れました。
上の写真は、丸亀市にある猪熊弦一郎現代美術館です。
丸亀にはVintage Revival Productionsがあったことを思い出し、10年以上もお付き合いいただいているので、ご挨拶にお邪魔してきました。
ショップはデザインブランドのショールームらしい、スタイリッシュな佇まいで、陳列された革製品が美しく映えるお店です。
24年8月当時の最新モデルiPhone 15/15 Pro用の「iWear」がリリースされていないことについて尋ねると、同社のコンパクト長財布「Loneo」が大ヒットし、iPhoneケースまで手が回らない状況のようでした。
次のiPhone用はぜひ制作してほしいとお願いしてきました。
結局「iWear」のiPhone 15/15 Pro用はスキップされましたが、待望のiPhone 16 Pro用がリリースされ、今回も試させていただくことになりました。
VRP社の直営店や、全国の取扱店については、公式サイトのSHOPページを参照してください。
iPhone 16 Pro用 i Wear 16 Pro
▲ イタリア製の本革を使い、日本国内で製造されています。
ブラック、キャメル、ブルーの、3色のカラーバリエーションです。
▲ 薄くなめした本革を型抜きして、立体的に折りたたんだシンプルな構造です。
革製品・革小物は、糸で縫製されているのが普通ですが、この製品には縫製がありません。
スナップボタンをひとつ留めるだけで、iPhoneに装着できます。
▲ スナップボタンを解放したら、フリップが上下に開きます。
隙間からiPhoneをスライドさせて収納します。
ケースの重さは25gで、iPhone 16 Pro本体と合わせると224gになります。
▲ iPhoneの形にあわせて箱型に成形されているので、装着しやすいです。
スナップボタンを止める際には、カメラレンズ横のベロ部分を、内側に差し込むようにします。
▲ iPhone 16 Proのホワイトチタニウムモデルに、ブラックのi Wear 16 Proを装着しました。
このシリーズは『服のようにジャストサイズで着る』が製品コンセプトとされています。
まさしく体にフィットするレザージャケットをまとったようで、ジャストフィットで気持ちいいです。
▲ 黒光りするレザーと、丸みを帯びたフォルムで、独特の色気を感じさせます。
古いAppleユーザーなら、かつてのノートブック型Mac「PowerBook G3」を連想するかもしれません。
一枚革なので素材は薄くて、iPhoneのスリムさを損ないません。
本革の質感が手に馴染み、握りやすいです。
本革の経年変化により、使い込むほどにフィット感が増していきます。
▲ iPhoneの角の部分は、露出せず守られています。
角から落としても、革素材がクッションになりそうです。
突き出たカメラレンズを守れる厚みはありませんが、置いたときにはスナップボタンが足となり、デスクなどにレンズが直接触れることはありません。
▲ 前面は、四隅がディスプレイの表示面に若干かぶっています。
画面下のホームバーを横にスワイプして、アプリを切り替える操作がしにくいですが、慣れれば問題ありません。
▲ 音量ボタンはレザーで覆われた上から押すスタイルです。
ボタンの位置にパンチ穴が開けられていて、これを手掛かりに音量調節ができます。
アクションボタンは、消音スイッチだった頃のiPhoneと同じように、穴あけ加工されています。
パンチ穴で仕上げた音量ボタンよりも、ボタンの位置が把握しやすく、素早い操作が必要なシーンでも使いやすいです。
▲ 反対側のサイドボタンも、音量ボタンと同じく、パンチ穴を開けた仕上げです。
カメラコントール部分は、操作しやすいように広く開けられています。
▲ カメラコントール周りは、背面側のエッジが、本体とほぼ同じ高さまで下げられています。
カメラコントールに指を置きやすく、押し込む操作やスライド操作が快適にできます。
▲ USB-C端子部分は、ある程度の余裕をもって開けられています。
▲ ケースの隙間に、クレジットカードや名刺などを収納できます。
非接触型ICカードを収納したまま使いたい場合は、電磁波干渉による読み取りエラーを防ぐために、防磁シートが別途必要になります。
▲ MagSafe充電器などのMagSafeアクセサリには対応していません。
一般的な保護ケースと違い、金属製のスナップボタンがあるために、マグネットで軽く吸着することもありません。
普通のQiワイヤレス充電器も、スナップボタンが干渉するために使用できません。
スナップボタンを解放して、フラップを上下に開けば、ワイヤレス充電器に置いて充電できます。
まとめ
15年もの歴史あるシリーズの最新版です。
基本的な設計はずっと同じですが、iPhoneのサイズ、デザイン変更に合わせて、「i Wear」シリーズも進化してきました。
iPhone 16 Proで新たに追加されたカメラコントールにもしっかり対応し、使いやすく仕上がっています。
使い込むほどに本革がさらにフィットして、ますます愛着が湧いてきます。
大量生産品とは違い、手仕事で丁寧に作られた、工芸品のような一品です。
i Wear 16 Pro for iPhone 16 Proは、メーカー直販サイトで購入できます。
価格は税込各11,000円です。