【レビュー】Insta360 Flow 2 Pro/旧モデル「Flow」「Flow Pro」との違いも比較

Insta360 Flow 2 Pro

Insta360から発売されている「Insta360 Flow 2 Pro」をレビューします。

iPhone/スマートフォンを取り付けて、手ぶれを抑えた動画撮影ができるジンバル「Flow」シリーズの、2025年発売の最新モデルです。

レビューにはメーカー提供の評価用サンプルを使用しています。

目次

Insta360 Flow シリーズはどんな製品?

Insta360 Flow 2 Pro

主に手ブレを抑えた動画を撮影するのに役立つ、「ジンバル」「スタビライザー」と呼ばれる製品です。
360°パノラマカメラや、アクションカメラを展開するブランドInsta360が製造・販売しています。
専用アプリで撮影することで、AIにより被写体を自動追尾しながら撮影する機能が特徴です。

タイムラプス、タイムシフトやドリーズームといった、多種多様な撮影機能も用意されています。
グリップ部分に、自撮り棒として使える伸縮式アームと、自立できる三脚を内蔵しています。
追加のオプションを取り付けなくても、これひとつでさまざまな撮影ができます。

Insta360 Flow 2 Pro

初代モデルFlow(写真左)は2023年3月に、進化版となるFlow Pro(同中央)は2024年7月に発売されました。
今回紹介するFlow 2 Pro(同右)は、2025年1月にリリースされた最新版です。
FlowとFlow Proは、ほぼ同じ形状・同じサイズでした。
Flow 2 Proは構造が刷新された、シリーズ初のフルモデルチェンジ版です。

Insta360 Flow 2 Proの外観・仕様

Insta360 Flow 2 Pro

▲ 標準セットの「通常版」は、以下のパッケージ内容です。

  • Flow 2 Pro本体
  • 磁気スマートフォンクランプ
  • USB-C – USB-A 充電ケーブル
  • 保護ポーチ

「保護ポーチ」はファブリック製の巾着で、従来品に付属していたものと同じです。
従来品には付属していたグリップカバーは省かれています。
メーカー公式オンラインショップでは、オプション品をセットにした「クリエイターキット」「Vlogキット」も用意されています。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ 大きさの比較のために、iPhone 16 Pro(6.3インチ)と並べてみました。
ポケットに差し込んで持ち運びやすい、大きさと形になっています。

Insta360 Flow 2 Pro

iPhone/スマートフォンを取り付けるためには、付属の「磁気スマートフォンクランプ」(写真左)を使用します。

バネで伸縮するアームで、デバイスの中心を挟んで固定します。
ある程度の厚さまでのiPhoneケースなら、装着したまま使用できます。
MagSafe対応のiPhoneなら、別売りの「磁気スマートフォンマウント」(同右)も利用できます。
詳しくは後述します。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ USB-C端子で充電します。
付属の充電ケーブルは、USB-C to USB-Aタイプです。
アームの先にある、もうひとつのUSB-Cポートは、デバイスに給電するためのものです。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ グリップの底には、三脚が内蔵されています。
また三脚ネジ穴も搭載し、カメラ用三脚も取り付けられるようになっています。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ 三脚の脚をひっぱり出して開けば、自立させられます。
外付けのオプション品を用意しなくても、タイムラプスやパノラマ撮影ができます。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ 自撮り棒として使える、伸縮式のアームも内蔵しています。
高い位置からの撮影や、地面スレスレの撮影などにも活用できます。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ アームの先端に、自撮りに適した円形のミラーを搭載しています。
横にあるUSB-C端子を使って、デバイスを充電できます。
ちょうどいい長さに設計された、ケーブル「Insta360 Flow 2 Pro USB-C充電ケーブル」があります。
このUSB-C端子は「Insta360 Flow 2 Pro スポットライト」を取り付けるのにも使います。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ 操作ボタンは円形の「スマートホイール」の中にまとめられています。
親指一本でさまざまな操作ができます。
中央が、カメラの向きを変えるスティック兼ボタンになっています。
外側のボタンのある部分は、iPodのクリックホイールのように、タッチセンサーも兼ねています。
ここを回すようにスワイプすることで撮影モードを切り替えられる、
外周部の溝が刻まれたリングは、ズーム操作に使います。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ 裏側のトリガー状のボタンは、人差し指で操作します。
追尾撮影の開始や、ジンバルの向きにリセットなどに使います。

iPhoneユーザにおすすめ「磁気スマートフォンマウント」

Insta360 Flow 2 Pro

▲ MagSafe対応のiPhone用に、マグネット式アダプタ「磁気スマートフォンマウント」も別売りオプションとして用意されています。
クランプで挟む手間が省けるので、対応するiPhoneを持っているなら、こちらが使いやすくておすすめです。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ 「磁気スマートフォンマウント」は、Flow 2 Pro用は進化していて、スタンドとして使えるリングを内蔵しています。
薄型で、iPhoneにつけたままでも邪魔になりません。
標準のクランプと違い、iPhoneの本体横のボタンとも干渉しません。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ Flow/Flow Pro向けに発売された、旧タイプの「磁気スマートフォンマウント」(写真左)は、Flow 2 Proには対応していません。

DockKit対応機能と、Apple Watchでのリモート操作

Flow Proから引き続き、Flow 2 ProもAppleの提供するフレームワーク「DockKit」に対応しています。
iPhoneのFaceTimeや標準のカメラアプリ(ビデオ撮影モード)のほかに、Instagram、ZOOMなどのサードパーティ製アプリで、被写体を追尾しながら撮影できます。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ DockKitアクセサリとして使用するには、ハンドルの上部にあるNFC受信部に、iPhoneを近づけます。
MagSafeシステムに対応した、iOS 17以降にアップデートされたiPhoneが必要です。
専用アプリは必要ありません。
iPhoneとAirPodsをペアリングするような感覚で、ポップアップ表示に従うだけで使えるようになります。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ DockKitの機能で、Apple Watchの「カメラ」アプリからのリモート操作も可能になりました。
Apple Watchの画面でプレビューを確認しながら撮影できるので、自分を追跡する動画を撮りやすいです。

▲ 標準のカメラアプリや、ライブ配信アプリで、自分を追跡撮影してくれます。
誰かに撮ってもらったみたいな動画を、ひとりで撮影できます。

従来品「Flow」「Flow Pro」との違いを比較

Insta360 Flow 2 Pro

▲ Insta360 Flowシリーズはこれで3モデルになりました。

  • Flow:2023年3月発売(サミットホワイトとストーングレーの2色)
  • Flow Pro:2024年7月発売(ストーングレーのみ)
  • Flow 2 Pro:2025年1月発売(サミットホワイトとストーングレーの2色)

従来モデルと比較して、新モデルFlow 2 Proの進化したポイントを紹介します。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ 初代Flow(写真左)と、Flow Pro(同中央)は、ほぼ同じ形状です。
Flow Proはグリップの上部にNFCレシーバーと、LEDインジケーターがあります。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ FlowとFlow Proのグリップは2段階に伸びて、三脚を引き出す方式でした。
Flow 2 Proはグリップが長くなり、三脚のに引き出し方もシンプルで簡単になり、耐久性もアップしています。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ FlowとFlow Proに付属していた、ラバー製のグリップカバーは、Flow 2 Proでは廃止されています。
グリップが大きくなり、握りやすくなったので問題ありません。
Flow 2 Proは持ちやすくて、安定した撮影がしやすくなったように感じます。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ Flow ProとFlow 2 Proは、AppleのDockKitに対応しています。
上部のNFC受信部にiPhoneを近づけるだけで、さまざまなカメラアプリで追尾機能を利用できます。
DockKitに対応したモデルは、360度無限パントラッキングに対応しています。
水平方向にぐるぐる回転できます。

▲ Flow 2 Proは、360度回転する軸を垂直方向にすることで、「フリーティルトモード」を利用できます。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ 「フリーティルトモード」を使うには、自撮り棒を伸ばして、ヒンジを90度折り曲げます。

Insta360 Flow 2 Pro

▲ Flow 2 Proは、もう一台のデバイスをリモコンとして使う機能が追加されています。
リモコン側のデバイスには専用アプリは必要ありません。
撮影デバイスのアプリ画面に表示されたQRコードを読み込むことで、Webブラウザ上でリモコン操作できるようになります。
2台のデバイスが同じWi-Fiネットワークに接続しているか、パーソナルホットスポットでWi-Fi接続する必要があります。

そのほかにも、Flow 2 ProはAI追跡技術が「ディープトラック4.0」に進化したことで、複数人の追跡や、追跡中のズーム、構図を維持するフレーミング機能などが利用可能になっています。
Dolby VisionとApple ProResにも対応し、よりハイクオリティな動画撮影が可能になっています。

まとめ

Insta360 Flow 2 Pro

iPhone/スマートフォン用ジンバルInsta360 Flowシリーズの、はじめてのフルモデルチェンジです。
ハード面でもソフト面でも進化を遂げ、より使いやすくなっています。
iPhoneとの親和性が高く、標準の「カメラ」アプリで追跡撮影したり、Apple Watchからリモート操作ができます。
シリーズの進化には感心させられますが、「Pro」と冠した上位モデルがたった半年でモデルチェンジしたことを考えると、アップグレードプログラムや乗り換え割のようなサービスがあると良いと思いました。
iPhoneのカメラ性能をさらに活かして、クオリティの高い映像を撮れるアイテムです。

「Insta360 Flow 2 Pro」は、以下のオンラインショップで購入できます。
通常版は税込21,900円です。

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