11月1日に発売されたiPadの新モデル「iPad Air」を購入しました。
今までよりも薄く軽くなったのは、皆様もご存知の通りです。
薄く軽くなったでけではなく、画面まわりの余白が細くなり、背面の膨らみも削ぎ落とされました。
これを実際に手に取ってみると、まるで画面以外には何も無いように感じます。
このなかに最大128GBのストレージや、大容量のバッテリー、数々の通信機能、そして64bitプロセッサが積んであるとは信じらません。
この「画面だけの装置」iPad Airは、アップルのデザイナー、ジョナサン・アイブが理想としたコンピューターを、今までで最も具現化したもののように思えます。
これまでにアイブの手がけたMacやディスプレイからは、「画面以外の要素を隠したい」「物体を宙に浮かばせたい」という意志が感じられます。
足とフレームが透明の「Apple Studio Display」や、本体の手前に浮かんだ画面を宙で自在に動かせるiMac G4を見てみてください。
iMac G5以降は、光学ドライブや接続端子も画面の後ろに隠してしまいました。
モデルチェンジのたびに、画面以外のものが見える範囲が小さくなっていきます。
アイブは頭の中では、無重力空間のようにiPadを宙(Air)に固定する術を夢想しているのではないでしょうか。
前回の編集後記で「iPadにAirとつけた理由」について想像を巡らせましたが、「Air」の名前には、宙に浮かばせたいという願望も込められているのかもしれません。