「iPhone 6s Smart Battery Case」をレビューします。
iPhone 6/6sに対応する、アップル純正のバッテリーケースです。
シリコン素材のケースに、モバイルバッテリーが内蔵されています。
iPhoneの駆動時間を約80%延長できます。
iPhoneと同じLightningケーブルで充電できます。
電池残量を画面表示する、独自機能を備えています。
使い方
▲ シリコーン素材のケースに、バッテリーが内蔵されています。
チャコールグレーとホワイトの、2色が用意されています。
これはiPad Pro用シリコーンケース/Smart Coverと同じカラーバリエーションです。
このページではホワイトを使用しています。
▲ 内側はマイクロファイバー素材で、スエードのような柔らかい手触りです。
▲ Lightning端子を内蔵し、iPhoneと接続します。
iPhone底部のマイク(左側)とスピーカー(右側)は、ケースの穴を通して前面に向けられます。
この穴には、塵の侵入を防ぐネットが張られています。
▲ 底部にLightningメス端子を搭載しています。
一般的なモバイルバッテリーやバッテリーケースでは、Micro USBが採用されている部分です。
この製品はiPhoneと同じLightningケーブルを使って充電できます。
▲ 「Smart Battery Case」の充電時には、ケースの内側のLEDランプが点灯し、充電状況を教えてくれます。
充電中はオレンジ色で、充電完了すると緑に変わります。
iPhoneに装着時にも、充電はできます。
ケースの内側にあるため、iPhone装着時にはこのLEDランプは見えなくなります。
iPhone装着時は、充電状況はiPhoneの画面で確認できるので、問題ありません。
▲ シリコーンケースとはいえ、硬い芯材が入っており、柔軟性がありません。
上部が一カ所だけ折れ曲がるようになっており、ここからiPhoneを挿入します。
▲ iPhoneをゆっくりスライドさせて挿入し、ケースに内蔵されたLightning端子を接続します。
▲ 給電開始ボタンなどはなく、iPhoneに装着すると自動で充電がはじまります。
▲ 充電開始時に、画面上に「Smart Battery Case」とiPhoneの、それぞれの電池残量が一瞬表示されます。
「Smart Battery Case」は、iOS 9.2から対応とされています。
試しにiOS 9.1のiPhoneで使用してみたところ、問題なく充電され、バッテリー残量の画面表示にも対応していました。
▲ iPhoneに接続しているBluetoothアクセサリと同じく、通知センターの「今日」欄で、「Smart Battery Case」のバッテリー残量を見られます。
関連記事:【豆知識】Apple WatchやApple PencilなどBluetoothアクセサリのバッテリー残量を、通知センターで確認する。Beats製品には特別なアイコンが
▲ iPhoneのバッテリー残量ゼロの状態から、待ち受けしながらで79%まで充電できました。
使用時間を80%延長するというスペックどおりになりました。
▲ iPhoneを装着したままLightningケーブルを接続して、「Smart Battery Case」とiPhoneを両方充電することもできます。
装着したままアクセサリを使える
▲ Micro USBを採用した一般的なバッテリーケースとは異なり、これはLightning端子が採用されています。
iPhone用のLightningケーブルで充電できるほかに、Lightning接続のアクセサリをそのまま使用できます。
▲ iPhone Lightning Dockに立てられます。
▲ iOS 9.2からiPhoneで使用可能になったカメラリーダーにも対応しています。
▲ デジタルAVアダプタでの映像出力やミラーリングにも。
▲ 「Smart Battery Case」とDockを介しても、問題なく映像出力ができました。
ケースに搭載されたLightning端子が、裸のiPhoneとまったく同じく機能しています。
▲ Lightning接続のUSBメモリ「Leef iBridge」と、microSDカードリーダー「Leef iACCESS」も機能しました。
ただし外部ストレージとして機能するこの2製品は、iOS 9.1のiPhoneの場合、「Smart Battery Case」を介しては認識されませんでした。
iOS 9.2から対応となっているのは、このあたりに理由がありそうです。
▲ ヘッドホン端子部分は穴あけ加工で、iPhone本体に直接接続します。
この穴は小さめです。
純正イヤホンEarPodsか、それと同等の細さの端子を備えたヘッドホン・イヤホンしか接続できません。
▲ Apple Storeで販売されているオーディオ延長ケーブル「Belkin Mini Aux Extender Cable」を使えば、太い端子やL型端子のヘッドホンも接続できます。
▲ このアダプタは4コンダクタ(4極)ステレオミニプラグ対応で、ヘッドホンのリモコン・マイクも、そのまま機能します。
端正な顔を見せながら、背中で機能を語るデザイン
▲ アップル純正のiPhone用「シリコーンケース」(写真右)を基にしたデザインです。
「Smart Battery Case」ではAppleマークが、四角い凸部の中央に移動しています。
▲ 側面の厚みは、純正シリコーンケース(写真上)と変わりません。
(写真のケースは、Appleマークに色が入っていない2014年モデル)
▲ 手に握ってみると、バッテリーの凸部分が手のひらの凹みに収まり、邪魔になりません。
▲ バッテリーによる厚みが背面中央に寄せられているため、前面からだと薄く見えます。
これはiMacや、多くの薄型液晶テレビのデザインにも見られる手法です。
この写真は一方がシリコーンケースで、もう一方が「Smart Battery Case」ですが、厚みは同じように見えます。
背面の凸部に注目されがちですが、前面からは薄く見えるデザインです。
▲ 一般的なバッテリーケースは、全体が滑らかなフォルムになるようデザインされています。
もしアップルがそのようなデザインを採用し、背面にAppleマークをつけたとしたら、「分厚いiPhone」に見える恐れがあります。
この「Smart Battery Case」のデザインは、電池拡張パックを背負わせていることを、見た目ではっきり示しています。
ラクダのコブのように、長旅に耐えるスタミナを備えている頼もしさが、デザインで表現されています。
何も無いスペースを埋めてフォルムを維持するよりも、合理的でシンプルなデザインでもあります。
(写真右は、税込4,298円のバッテリーケース「TUNEWEAR TUNEMAX ENERGY JACKET」)
まとめ
ケーブルが邪魔にならず、充電しながらでもiPhoneを使いやすいので、私はもともとバッテリーケースが好きです。
これは他社のモバイルバッテリーやバッテリーケースには無い、賢い機能を備えたアップル純正品です。
画面で充電状況を示す仕掛けは、これまでのバッテリー製品には無い明解さです。
Lightning方式なのも便利で、充電や同期がLightningケーブル一本で済み、アクセサリもそのまま使えます。
シリコン素材のためホコリなどを吸着しますが、払えば簡単に落ちます。
使用時間を伸ばす電池拡張パックに、アップルらしい使いやすさを備えた、iPhoneの頼もしいパートナーです。
「iPhone 6s Smart Battery Case」は、Apple公式サイトで販売されています。
価格は税込各12,744円です。