iPhone概論

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こぼれ話

このページでは、iPhoneにまつわるエピソードやこぼれ話を紹介します。

iPhone発表までのウワサ

iPhoneのウワサ

「iPodケータイ」をアップルが計画しているという噂は、2005年9月にロイターで伝えられてから、広く知られるようになりました。
その頃から「iphone.org」のドメインにアクセスすると「apple.com」に飛ばされることも知られており、全くの未発表ながら「iPhone」の名前も認知されていました。
iPodユーザの期待は高まるばかりで、iPod miniにテンキーを付けたような「iPhone予想図」がインターネット上にたくさん発表されました(イメージ検索)。

一方、携帯電話の噂と平行し、タッチディスプレイ式の大画面iPodの噂も登場しました(イメージ検索)。
アップルが取得した特許の中に、画面に触れると操作用ホイールが出現するインターフェースがあることが知られています。
米国では2006年9月からiTunesでの映画配信が始まり、映像を楽しむための大画面iPodの需要も確保されていると言えました。

2007年1月にアップルが発表した画期的な新製品は、タッチコントール式のワイドスクリーンiPodであり、携帯電話でもありました。噂されていたふたつの製品の正体は、実は同じものだったのです。

もうひとつのiPhone

そろそろアップルから「iPhone」が発表されるのではないかと噂されていた2006年12月、全く別の会社から「iPhone」が発表されました。
ネットワーク機器のメーカーLinksysが発表したそれは、携帯電話ではなく、屋内で使うIP電話機でした。1996年に登録された「iPhone」の商標を、同社の関連会社Ciscoが所有していた事が明らかになりました。

アップルから携帯電話が発売されるとしても「iPhone」の名前は使えない、と思われましたが、アップルから発表されたものも全く同じ名前の「iPhone」でした。

アップルが「iPhone」を発表する前から、アップルは商標を所有するCiscoに対し名称の使用許可を求め、話し合いを進めていたそうです。
しかしその話し合いが合意に至る前に、アップルも「iPhone」の名前で発表を強行。これは訴訟問題に発展しました。

その後この商標に関する問題は解決、両社の合意に至った事が発表されています。

「スマートフォン」ではなく「携帯電話」である理由

ネットワークに接続でき、メールやインターネット、スケジュールなどの情報処理機能を備えた携帯電話は、一般的に「スマートフォン」と呼ばれています。日本のスマートフォンでは、ウィルコムの「W-ZERO3」やソフトバンク「X01HT」などが知られています。

機能的に見れば従来のスマートフォンと似ているiPhoneを、アップルはスマートフォンとは呼んでいません。「全く新しい『携帯電話』」という呼び方にこだわっているようにも見えます。なぜでしょうか。

iPhoneが発表されたMacworldの基調講演を見ると、今までのスマートフォンがいかに使いにくいものであったかが力説されています。これまでの製品ででき上がってしまった、スマートフォン=難しいもの、というイメージをアップルが嫌ったのかもしれません。「スマートフォンって、iPhoneに比べるとあんまりスマートじゃないね…」という皮肉も感じられます。

アップルがiPhoneのターゲットにしているのは、これまでスマートフォンを利用していた「ビジネスマン」ではなく、iPodで音楽を楽しんでいる・普通の携帯電話を使っているような「普通の人」なのでしょう。

「アイフォン」対「アイホン」、「アイフォーン」で決着

日本での「iPhone」の商標の使用に、「アイホン」株式会社から待ったがかかりました。
アイホン株式会社は、インターホン(ドアホン)を製造する日本のメーカーです。

アイホン

ことの始まりは2007年8月、アイホンはアップルと商標について協議していると発表しました。
アイホン株式会社は、日本では「アイホン」、海外では「AIPHONE」の商標権を取得しています。
iPhone(アイフォン)と、
AIPHONE(アイホン)が、
紛らわしいではないか、という話らしいのです。

協議の発表から7ヶ月すぎた2008年3月、両社は名称問題で合意に至った、と発表されました。
合意に至る協議、契約内容は明らかにされていませんが、どうやらアップルのiPhoneのカタカナ表記は、「アイフォン」ではなく「アイフォーン」とすることが条件であるらしい。

日本国内では、「アイホン」といえばドアホン、「アイフォーン」といえばアップルの携帯電話、という風に呼び分けられることになります。
とほほ。

アップル製品の中には、日本国内で他社に商標登録されているために、米国本国と日本で製品名が異なるものがあります。ワイヤレスネットワークシステムの「AirMac」がそうです。
「AirMac」は、米国では「AirPort」(空港)というシンプルな名称が使われています。「AirPort」の名称は日本では既に商標登録されているため使用できず、やむをえず「AirMac」となりました。
「iPhone」が日本国内で「MacPhone」や「ApplePhone」という、間延びした名前にならなかっただけ、よしとしましょう。

【参考サイト】

iPhoneのクマノミの壁紙(待ち受け画像)が欲しい!

iPhoneの初期の製品画像で使われていたクマノミの壁紙は、Macに標準で入っているデスクトップピクチャです。クマノミ画像は、iPhone発売前に使われたイメージ画像のようなもので、実際に発売されたiPhoneにはこの壁紙は入っていません。

映画「ファインディング・ニモ」でおなじみのカクレクマノミは、英語では「Clown Fish」と言います。「iPhone ClownFish」でグーグルイメージ検索をすると見つかるかもしれません。