札幌の高橋政明です。
iをありがとう 12周年おめでとうございます。
今回ささやかながらプレゼントに、これまでWWDCで配布されたものなどを提供いたしました。
このコラムの連載第1回で書きましたが、WWDCの正式名称は Apple Worldwide Developers Conference です。
OSに新機能を搭載してもそれを生かすアプリがなければ、利用者にメリットを提供できません。
そこでAppleは毎年世界中の開発者を集めて、開発に必要な最新技術情報を五日間にわたって提供します。
最近でこそWWDCのチケットはすぐに売り切れますが、25年のWWDCの歴史で定員に達するまで人気が加熱してきたのは最近のことです。
1990年代は早期申し込みでチケットを安くするなど、多くの開発者に参加してもらうため手をつくしていました。
カバンも参加特典のひとつでした。
参加者はMacBookや資料など入れるのに使っていました。
アップルマークがついているので、お土産にしている参加者もいたようです。
期間中はホテルと会場の行き来に使い、その後は押し入れにしまっておいたものです。
申し訳ありませんがカバンは未使用ではありません。
サイズと形は様々ですが、MacBookを入れるためのスペースがあり、クッションや固定ベルトが付いた基本的にノートパソコンのキャリングバッグです。特に2000年、2004年はごついノートパソコンでもゆとりがあるはずです。
参加者特典はほかにメモを取るためのノートとボールペン、期間中のセッションスケジュール、Tシャツ、飲み物を入れるタンブラーなどがありました。
参加者の多くがMacBookを持参するようになると、ノートとボールペンがなくなり、印刷物のセッションスケジュールはアプリになってしまいました。
▲ 2002年のノートとセッションスケジュール印刷物
参加者特典として大物は、Mac OS Xの革ジャン(2001年)やiSightカメラ(2003年)がありました。
当時17,800円のiSightカメラは、WWDCで最高の参加者特典だったかもしれません。
参加者にPowerBookが当たる抽選をやったこともありました。
抽選に当たった幸運な日本からの参加者で、帰国後PowerBookを会社に取られてしまった人もいたとか…
今では考えられませんが25年のWWDCの歴史で参加者が増えずに、Appleさんもいろいろ模索していた時期があったのです。
WWDCのカバンは毎年参加するものにとっては楽しみでした。17インチのPowerBookが登場すると、カバンも17インチサイズが収まる大型になりました。
WWDC人気の過熱とともに残念ながらカバンとTシャツはジャージになってしまい、2009年が参加者にカバンを配布した最後のWWDCです。
存亡の危機をiMacで脱した時期のAppleを支えて来た世界で数千人(3,000~5,000人)の開発者が持っているカバンです。
ぜひiをありがとう 12周年プレゼントにご応募ください。
WWDCのプチ解説と写真を公開しています。
WWDC観測室 カバン
※ この記事は、ゲストライターの高橋政明氏(有限会社 快技庵)が執筆したものです。
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【著者プロフィール】
〈高橋政明〉
快技庵でiOSアプリを開発する札幌在住の開発者。NPO法人MOSA理事。
1985年にMacintosh 512Kカナバージョンを入手、それからMacのプログラム開発をはじめ今日に至る。
68000からPower PC、PowerPCからインテルと二度のCPU変更を経験したMacプログラマ、現在はiOSの開発が中心です。
Macが登場して三十周年で昔話ネタならたくさんあります(笑)。
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