【編集後記】iPhoneに後を託し、iPodは役目を終えた

The Rock x Siri

今週は、ちょっと寂しいニュースがありました。

2014年に販売終了したiPod classicに続いて、iPod nanoとiPod shuffleも、製品ラインナップから消えてしまいました。
iPhoneの発売以前に全世界で爆発的にヒットし、iPhone登場への足がかりを作った「iPod」は、とうとうiPod touchだけになりました。

iPod touchが残ったとはいえ、これはもともと、iPhoneからの派生モデルのようなデバイスです。
音楽専用プレーヤーとしてのiPodは、すべて無くなったとも考えられます。

iPod

iPodは、音楽メディアがCDからMP3へと移行する、時代の変わり目に登場しました。
音楽との関わり方がさらに変化した現代、音楽プレーヤーの在り方も変わるのは当然と言えます。
touch以外のiPodは、通信機能が無かったり、パソコンが必須だったりで、いかにも時代遅れですよね。

使いやすい音楽専用機が無くなり、不便に感じる向きもあるでしょう。
しかしiPodも、音楽以外の機能を次々盛り込んで、進化していたデバイスでした。

2001年に初登場したiPodは、ソフトウェア・アップデートで、テキスト表示機能やゲーム機能などが追加されました。
2004年には写真表示対応のカラー液晶搭載「iPod photo」が発売され、翌年の第5世代でビデオ再生が可能になりました。
2006年には、iPod nanoを利用した運動計測機能「Nike+iPod」が登場します。
2009年の第5世代iPod nanoには、ビデオカメラが搭載されていました。

iPodとiPhone/AirPods

こうして振り返ると、iPodがこの先も進化を続けたとしても、行き着く先はiPhone・iPod touchだったように思われます。
Apple MusicやSpotifyで膨大な音楽が聴き放題。YouTubeやNetflixも見られて、SNSでシェアもできる。
まさに現代にマッチしたメディアプレーヤーですよね。
4GBと8GBしか無かった最初のiPhoneと違って、いまならストレージも大容量になっています。

昨年は画期的なイヤホンAirPodsが発売され、ことし12月には「Pod」の名を引き継いだホームスピーカーHomePodが発売予定です(日本発売は未定)。
Appleはこれからも、その時代に最適な方法で、私たちと音楽をつなげてくれることでしょう。

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