iPod touchを在庫限りで販売終了すると、Appleから発表がありました。
20年の歴史を持つiPodシリーズは、これで幕を閉じることになります。
ニュースリリース:音楽は生き続けます – Apple
関連記事:iPod touchが在庫限りで販売終了に。「iPod」20年の歴史に幕。”音楽は生き続ける”
iPodの終息については覚悟していたことでもあり、驚きはありません。
iPodが存在した意義と、終息する理由は、昨年10月の編集後記に書いていました。
関連記事:iPodの発表から20周年。受け継がれるAppleの音楽革新
最後のiPod、最後のiPod touch
iPodシリーズとしては、2014年のiPod classic、2017年のiPod nanoとiPod shuffleに続いて、唯一生き残っていたiPod touchの販売終了です。
とても残念ではありますが、仕方ありません。
でも他のiPodと違ってiPod touchは、そもそもはiPhoneから派生したデバイスです。
iPhoneから機能を削ったものなので、iPhoneがある限り「無くなったら困る」という類のものではありません。
子供用や業務用として、小型で安価なiOSデバイスが欲しいというニーズ以外は。
そういう需要は、今後はiPhone SEや、「mini」タイプのiPhone、iPadが担うことになるでしょう。
「在庫限り」の報を受けて注文が殺到したのか、Apple公式サイトでは売り切れてしまったみたいです(再入荷する可能性もあります)。
必要なので確保しておきたいとか、記念に持っておきたいというファンの方が買われたのでしょう。
私は発売時に購入してあるので安心です。
20年の歴史を締めくくる最後のiPodとなったiPod touchは、2019年発売の第7世代モデルです。
スペック的には見劣りするけれど、カードのような薄さと、全体に指が届きやすい4インチ画面など、iPhoneとは違う魅力があるデバイスです。
iPhoneはiPodが進化した姿
仕方ないとはいえ、本音ではiPod touchの開発も続けてほしかったです。
もっと大きな画面になってほしかった。
Touch IDやFace IDなどの生体認証に対応してほしかった。
Apple Musicのロスレスオーディオにも対応する、最高のApple Music再生機になってほしかった。
音楽だけではなく、映像やゲームも楽しめる「メディアプレーヤー」としての道を極めてほしかった。
……でも最後には「モバイル通信機能もほしい、あれもこれもほしい」となって、結局はiPhoneになってしまうんですよね。
前述の「iPodの発表から20周年〜」の記事にも書いたとおり、いまあなたが使っているiPhoneは、iPodの大ヒットから誕生したデバイスです。
iPhoneこそ、究極のiPodなのです。
この地球上でかつて栄華を極めた恐竜は、絶滅したのではなく、鳥に進化して、いまも生き続けていると言われています。
同じようにiPhoneも、iPodが進化した姿であり、これからも私たちの手の中で、活躍し続けてくれることでしょう。
ありがとうiPod
もう10年前のことなので、知らないひとも多いはずなので説明させてください。
このサイト「iをありがとう」は、昔は「ありがとうiPod」という名前で、iPodの情報だけを専門的に取り扱うものでした。
iPhoneやiPadが登場し、それらの情報も扱うようになったので、名前を改めました。
「ありがとうiPod」も思い入れたっぷりの名前だったので、「ありがとう」のキーワードを残しました。
サイト開設は20年前の2002年6月、改名は開設10周年となる10年前の2012年6月でした。
ドメイン名はいまも変えずに、「arigato-ipod.com」のままです。
いまTwitterで「ありがとうiPod」を検索すると、このサイトとは関係なく、iPodの思い出がたくさん投稿されているのが見られます。
ハッシュタグにもなっていました。
私も、20年前も現在も変わらない思いです。
ありがとうiPod。