「Insta360 X5」をレビューします。
360度カメラInsta360 Xシリーズの最新モデルです。
本日2025年4月22日から販売開始された新製品です。
メーカーから事前に試用する機会をいただいたもので、先行レビューとして公開します。
360度カメラ Insta360 Xシリーズとは?
上下左右のあらゆる方向を撮影できる、360度カメラです。
全天球カメラとも呼ばれます。
まわりの風景をぜんぶ、写真やビデオに収めることができます。
強力な手ぶれ補正機能を備えた、アクションカメラでもあります。
歴代モデルはApple Storeでも販売されてきました。
iPhoneと同期したり、Mac用の専用編集アプリがあるなど、Apple製品との親和性が高いシリーズです。
Insta360 Xシリーズの歴史・ラインナップ
Xシリーズは、最新のX5が5世代目にあたります。
シリーズの進化の歴史は以下のとおりです。
- 2018年:Insta360 ONE X(初代モデル)
- 2020年:Insta360 ONE X2(防水機能を搭載)
- 2022年:Insta360 X3(1/2インチセンサーを搭載し、解像度と画質が向上)
- 2024年:Insta360 X4(8K解像度に対応)
- 2025年:Insta360 X5(1/1.28インチセンサー、レンズ交換機能など)
2年おきにアップデートされるのが恒例でしたが、X4からX5へは1年でのモデルチェンジです。
従来モデルのX3とX4も、引き続き販売継続されています。
最新のX5(フラッグシップモデル)を加えて、X4(パフォーマンスモデル)とX3(エントリーモデル)で、3つのグレードのラインナップを構成しています。
X4と比較して、X5で進化したポイントを以下に挙げます。
- センサーサイズがデュアル1/1.28に大型化(X4はデュアル1/2インチ)
- 画像処理チップが「トリプルAIチップ」に(X4の5nm AIチップに、デュアル・プロ・イメージング・チップを追加)
- アクティブHDR撮影が5.7K60fpsでも可能に(X4は5.7K30fpsまで)
- 連続撮影時間が180分に(X4は135分)
- 防水性能が15m防水に(X4は10m)
- 追加された新機能
- マイク部分にウインドガードを内蔵
- PureVideoモード
- InstaFrame
- ツイスト撮影
- 急速充電(20分で80%まで)
- 交換可能レンズ
サイズ感はX4から変わっていません。
X4では表面に、ストライプ状の溝が掘られていました。
X5は宝石のように面取りされたデザインパターンが施されています。
セットアップ・初期設定は簡単
ストレージは内蔵しておらず、microSDカードを入れて使います。
バッテリーパックを抜いたところに、microSDカードスロットがあります。
microSDカードは付属していないので、必要な容量のを自分で用意する必要があります。
360度動画は大容量なので、SDカードには対応する規格があるので、注意してください。
安心して導入できる、Insta360純正品MicroSDカードもあります。
側面のカバーを開けたところに、充電用のUSB-C端子があります。
電源アダプタは付属していません。
X5はバッテリー持続時間が長くなった上に、急速充電にも対応しています。
バッテリー残量を気にせずに使いやすくなっています。
USB-C端子はMac/PCと有線接続して、データ同期にも利用できます。
電源を入れると、iPhoneユーザーには馴染みぶかい感じの言語選択画面が表示されます。
Insta360製品は、Apple製品と親和性が高いだけじゃなく、Apple製品をお手本にしたような使いやすいインターフェースが採用されています。
簡単な操作説明・チュートリアルも表示されるので、迷わず使い始められます。
iPhoneにInsta360アプリをインストールして起動し、画面の指示に従っていくだけで、カメラとデバイスの同期ができます。
最初はファームウェアのアップデートも行われるはずです。
ファームウェアは定期的にバージョンアップされ、不具合が修正されたり、機能が追加されたりします。
Insta360 X5で撮影する
カメラ本体を操作して撮影する方法と、接続したiPhoneのInsta360アプリから撮影する方法があります。
iPhoneを使えば、離れたところから遠隔で撮影したり、自撮り棒の先に取り付けたままでも操作できます。
Insta360アプリで録画を開始したあとは、iPhoneは別のアプリに切り替えても、録画は継続されます。
X5で録画をしながら、iPhoneのカメラで写真やビデオを撮影することもできます。
ビデオを撮影するとき私は、ほとんどの場合、自撮り棒を取り付けています。
やはり「見えない自撮り棒」があったほうが、撮影の幅がぐっと広がるので、必須アイテムと言えます。
自撮り棒のグリップには三脚も取り付けられます。
三脚を内蔵したタイプもあります。
Xシリーズは本体だけでも自立します。
カメラ本体を平らなところに置いて、iPhoneでリモート撮影することができます。
撮影した360度写真がこちらです。
撮影したビデオや写真をシェアするなら、iPhoneのInsta360アプリを使って、一般的な横型・縦型動画にリフレームすることになります。
Insta360アプリは本日2025年4月22日にリリースされたバージョン2.0で、より賢くて強力な編集機能が追加されました。
動画を編集する方法は複数用意されていて、AIが自動でいい感じの仕上がりを提案してくれるモードもあります。
Insta360公式のコミュニティやYouTubeは、360度ビデオのままシェアすることができます。
新しいレンズ交換機能で安心感が大幅に向上【NEW!】
Insta360 X5にはシリーズでは初となる、レンズの交換機能が搭載されています。
Xシリーズは周囲の風景360度をすべて撮るために、超広角のレンズが両面に突き出た構造になっています。
置いたり落としたりした時に、レンズがぶつかってしまうのは避けられません。
装着したまま撮影できる、着脱可能なレンズカバーが付属していますが、光が反射・屈折して、画質に影響があります。
最高の画質で撮るためには、レンズカバーは付けない方がいいです。
X5は従来よりもレンズが丈夫になった上に、レンズの交換機能が追加されています。
万が一レンズが割れたり傷ついたりしても、自分で交換修理ができます。
交換キットは、レンズ1個入りです。
交換に必要なツールが同梱されています。
湿度60%未満の、清潔な室内で作業するよう推奨されています。
詳しい交換方法は、商品ページや公式動画を参照してください。
暗い場所に強くなった「PureVideoモード」【NEW!】
Insta360 X5には、低照度(暗いシーン)を綺麗に撮影できるPureVideoモードが新たに追加されています。
AIによるノイズ除去と、ダイナミックレンジの最適化により、暗いシーンをこれまでよりも美しく撮影できます。
夜景や、夕景の360度動画の撮影に最適です。
暗い場所でカメラを起動すると、自動的にPureVideoモード撮影(8K30fps)が提案されます。
X5のPureVideoモードと、X4で、かなり暗い場所で動画撮影を試みました。
動画から切り出した画像がこちらです。
X4ではシャドウ部分が潰れていますが、X5のPureVideoモードでは明るく撮影されています。
バリエーション豊富な「消える自撮り棒」を使う
Insta360 Xシリーズといえば、「見えない自撮り棒」です。
360度撮影された風景から、画像処理により自撮り棒が見えなくなります。
ドローンで撮ったり、第3者が撮影したような動画に仕上がります。
Xシリーズを使うなら、必ず1本持っておきたいアイテムです。
これは上から
です。
私にお気に入りは、「見えない自撮り棒 + 三脚」です。
グリップ部分に三脚機能を搭載しています。
手に持って使うことも、三脚を開いて立てることもできます。
これ1本持っていれば、さまざまなシーンで役立ってくれます。
「Insta360 X5 収納ケース」は、外側に自撮り棒を刺して、一緒に持ち運べるスリーブを搭載しています。
まとめ
撮影機能が向上したほかに、バッテリー持続時間の拡大、レンズ交換機能といった新機能まで盛り込まれた、360度カメラのフラグシップモデルです。
暗いシーンでも美しく撮れるようになったことで、これまでよりも様々なシチュエーションで、360度動画を残せます。
マイクの新しい内蔵ウインドガードにより、オーディオ収録も向上しています。
さまざまアクセサリと、15m防水性能、長時間駆動するバッテリーにより、スポーツや自転車、バイクでの撮影も楽しめます。
レンズ交換機能が追加されたことで、タフなシーンでも安心して撮影できるようになりました。
「Insta360 X」はメーカー直販サイトなどで販売中です。
価格は通常版が税込84,800円です。
オプション品が付属するセットもあります。
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