先日久しぶりに飛行機に乗る機会があり、ボーズのノイズキャンセリングイヤホン「QuietComfort 20i」を機内で試してみました。
「QuietComfort 20i」は、ボーズのノイズキャンセリングヘッドホン「QuietComfort」シリーズの、初のイヤホンタイプの製品です。
2013年8月にリリースされたばかりのものです。
イヤホン型の「20i」は、耳に軽く差し込むだけの構造です。
耳を覆うヘッドホン型のよりも、遮音性・静音性は期待できないと思っていました。
電車などでその効果は確認済みでしたが、はたして飛行機内でも使い物になるか、疑いを持っていました。
実際に機内で電源を入れてみると、嘘のように騒音が無くなりました。
飛行機の「ゴーッ」という騒音が、「サー」というホワイトノイズのような静かな音に変わります。
静けさの中でゆったりと、iPhoneやiPadで音楽や映画を楽しめます。
あまりにも静かなので、窓から見えるジェットエンジンが止まっているような錯覚すら覚えます。
静かなハイブリッド車に乗って、平坦な道路を滑るように進んでいるようです。
音楽を再生していなくても、電源を入れているだけでノイズキャンセル機能が働きます。
音楽を聴かずに、機内で静かに休みたいときにも利用できます。
遮音性の高いカナル型(耳栓型)との比較
ノイズキャンセリングイヤホンの「QuietComfort 20i」と、遮音性の高いカナル型(耳栓型)イヤホンを、機上で聞き比べてみました。
私はふだん、カナル型イヤホンの「Atomic Floyd SuperDarts + Remote」を愛用しています。
「QuietComfort 20i」は32,400円、「SuperDarts + Remote」は34,765円と、同等の価格帯です。
音質は「SuperDarts + Remote」の方が好みです。
「SuperDarts + Remote」はシリコン製のイヤーチップが付属しています。
シリコン製チップよりも高い遮音性を得るために、Comply(コンプライ)の低反発ポリウレタン製チップに付け替えて使用しました。
シリコン製チップを付けた「SuperDarts + Remote」を試したところ、遮音性は高くても、ノイズを打ち消すような働きはしないために、機内では「ゴーッ」という騒音にさらされました。
しかし実際に音を聞く快適さを比較すると、ノイズキャンセルの「QuietComfort 20i」とそれほど差はありませんでした。
「SuperDarts + Remote」はノイズは聞こえているものの、よい音質で聞けています。
機内で音楽を聴くのを、壁(騒音)の向こうにある風景(音楽)を見るのに例えると、
- QuietComfort 20i:壁を透明に透かして、風景を見ているイメージ
- SuperDarts + Remote:網状に穴のあいた壁を通して、風景を見ているイメージ。視界に邪魔なもの(騒音)はあるが、風景は鮮明
という印象です。
高音質で遮音性の高いカナル型を持っているなら、あえて「QuietComfort 20i」を買う必要はないかもしれません。
そうはいっても、「QuietComfort 20i」のノイズキャンセル機能は素晴らしく、愉快ですらあります。
騒音が聞こえなくなると、飛行機の振動すら感じられなくなります。
「QuietComfort 20i」のウイング型イヤーチップは、カナル型のような圧迫感が無く、快適な装着感です。
カナル型が嫌いな人もいるので、装着感の好みで選んでもいいでしょう。
まとめ
機上でのテストでは、電車や屋外で使うよりも、はっきりとノイズキャンセルの機能を実感できました。
ボーズのノイズキャンセリングヘッドホンは、もともとは航空機で使うために開発されたものなので、小さなイヤホン型でも抜かりはありませんでした。
耳を覆うヘッドホン型より邪魔にならず、旅行・出張に最適です。
ボーズ・オンラインストアやApple Storeで販売中です。
価格は税込32,400円(消費税8%時)です。
【補足1】記事で紹介している「20i」がアップル製品向けで、ボリューム調節もできる3ボタン式リモコンを搭載したタイプです。
その他のスマートフォン向けに、1ボタン式リモコンを搭載した「QuietComfort 20」も同時発売されています。
【補足2】Bose直販サイトでは、「30日間返品・返金保証」制度が用意されています。
使用してみて満足できなければ、30日以内なら返品可能で、代金は全額返金され、送料もかかりません。
詳しくは、各店舗での説明を確認してください。
詳細:ボーズ・オンラインストア/楽天市場店/