パワーサポートのiPhone X用「エアージャケット」をレビューします。
薄型のポリカーボネート製ハードケースです。
▲ iPhone用の薄型ハードケース「エアージャケット」シリーズの、最新版となるiPhone X用です。
従来品は液晶保護フィルムやクリーニングクロスが付属する「エアージャケット セット」として販売されていました(Apple限定品を除く)。
iPhone X用には付属品は無く、商品名からも「セット」が外れています。
従来品と同じく日本製です。
かつてパワーサポートは、噂・リークを基にiPhoneケースを設計しないと宣言していました。
リーク情報は信頼できず、実機で採寸しないと精密なケースは作れないためです。
そのため従来の「エアージェケット」シリーズも、iPhoneの発売後に、しばらく経ってからリリースされていました。
今回のiPhone Xについては、iPhone 8/8 Plusが発売された9月時点で、Appleが公式の図面を公開しました。
- 関連記事:【ニュース】iPhone 8/8 PlusとiPhone Xの、ケース制作者向け寸法図面PDF公開(2017年9月)
この公式図面を基に設計したのか、iPhone X用のエアージェケットは、iPhone本体と同時発売されることになりました。
▲ 以下の4色のカラーバリエーションが用意されています。
- クリア:無色透明
- クリアブラック:スモーク調の透明
- ラバーブラック:黒い不透明
- クリアマット:つや消しの半透明
クリアとクリアブラックは、軽度の傷を自己修復するコーティング「セルフリペアコート」が施されています。
ラバーブラックとクリアマットは、ラバーコーティング仕上げのマットな質感です。
このページでは「クリアブラック」を使用しています。
▲ iPhoneを左上(消音スイッチのある側)、右上、下側の順にはめ込んでいきます。
従来品のエアージャケットよりも、スムーズに着脱できる印象です。
▲ iPhone Xのスペースグレイモデルに、クリアブラックのエアージャケットを装着したところ。
iPhoneの黒いボディとスモーク調のケースがマッチして、自然な仕上がりです。
つなぎ目のない、なめらかな造形で、何も着けていないようにも見えます。
▲ 前面は広く開けられています。
画面の端からのスワイプ操作も妨げません。
▲ ケースのエッジは、ほんのわずかに、画面よりも高く設計されています。
これにより、iPhoneを下向きに置いてもガラスを守れます。
iPhone 7/8用はガラスとツライチだったので、保護性能が向上しています。
ポリカーボネートのエッジが指に触れますが、なめらかに成形されているためか、痛くありません。
前面の右下と左下は、着脱しやすいように削られた形になっています。
▲ 背面は、突き出たカメラレンズを守れる厚みがあります。
iPhone 7/8用は背面が薄く、レンズの厚みを解消できていませんでしたが、iPhone X用では解決しています。
開口部の造形も美しく、レンズ周りが自然に見えます。
▲ 背面はiPhone本体と密着しないように、コンマ数ミリの隙間が設けれています。
空間があるので、背面を押すとわずかにペコペコ沈みます。
メーカーでは、この空間で落下時の衝撃を軽減する「フロート・エフェクト」と解説しています。
iPhoneとケースが密着して、「にじみ(干渉縞)」が発生するのを防ぐ効果もあります。
「エアージャケット」はiPhone 3G/3GS用の初代モデルから、この「にじみ」問題がつきまとってきました。
これが遂に解消されたことになります。
▲ その「フロート・エフェクト」のために、ケースには若干の「遊び」があります。
握ったときに、側面がペコペコ沈む感触があります。
操作に支障はなく、それほど気になりません。
▲ 「フロート・エフェクト」で背面に隙間があっても、ワイヤレス充電に対応しています。
▲ 消音スイッチと音量ボタンは、穴あけ加工されています。
開口部が狭くても、ケースが薄いので操作しやすいです。
▲ サイドボタンも穴あけ加工で、押しやすい作りです。
▲ Lightning端子の開口部は、着脱時の柔軟性を確保するために、前面と繋がっています。
iPhone 7/8用よりも、端子の開口部が若干広くなりました。
▲ Apple純正のLightningアダプタなど13種が、接続できるかチェックしました。
幅広で短い「Lightning – 30ピンアダプタ」(写真右上)だけ使えませんでした。
iPhone 7/8用では使えなかった「Micro USBアダプタ」も刺さるようになっています。
- EarPods with Lightning Connector:OK
- Lightning – 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ:OK
- Lightning – 30ピンアダプタ:×
- Lightning – 30ピンアダプタ(0.2 m):OK
- Lightning – Micro USBアダプタ:OK
- Lightning – Digital AVアダプタ:OK
- Lightning – VGAアダプタ:OK
- Lightning – USBカメラアダプタ:OK
- Lightning – USB 3カメラアダプタ:OK
- Lightning – SDカードカメラリーダー(旧・MD822ZM/A):OK
- Lightning – SDカードカメラリーダー(新・MJYT2AM/A):OK
- Lightning – USB-Cケーブル:OK
- iPhone Lightning Dock:OK
まとめ
メーカーでは『設計・構造をゼロから見直し、まったく新しい“エアージャケット”を開発』したと謳っています。
確かに、従来品にあった様々な不満点が解消され、進化を感じさせます。
具体的には、
- にじみの発生解消
- エッジが高くなり、前面ガラスも保護できるように
- カメラレンズの出っ張り解消
- Lightning端子開口部の拡大
- 着脱が従来より容易に(他社製よりは相変わらず難しい)
が挙げられます。
「フロート・エフェクト」による遊びを嫌う意見もあるようですが、私は気になりませんでした。
メーカーのいう通り、これにより耐衝撃性も向上しているのなら、メリットの方が大きいです。
設計が変更されても、クオリティの高さは従来通りです。
クリアケース派の方には決定版とも言える製品です。
パワーサポートの「エアージャケット for iPhone X」は、以下のオンラインショップで購入できます。
価格は税込2,680円(税別2,481円)です。