2005年1月にiPod shuffleが発表されてから、今月で20周年となりました。
最初のiPod shuffleは2005年1月12日に、「Macworld Conference & Expo San Francisco」でスティーブ・ジョブズが「One more thing」として発表しました。
2007年に同じイベントで、iPhoneが初披露される2年前のことです。
当時のiPodのラインナップは、第4世代iPodと同U2 Special Edition、iPod photo、第1世代iPod miniでした。
iPod shuffleは、はじめてフラッシュメモリを搭載したiPodとして登場しました。
日本で発売されたのは1月15日で、512MBが10,980円、1GBモデルが16,980円でした。
画面が無いという思い切った仕様で、収録した楽曲をシャッフル(ランダム)再生します。
登場した背景には、当時のiPodユーザーがライブラリの全楽曲をシャッフル再生して、偶然の出会いを楽しんでいた現象があります。
全曲シャッフル再生すると、不思議といまの気分やシチュエーションにマッチする曲が流れたりするんですよね。
偶然とは思えない選曲に、iPodの中には小人が住んでいるなんて言われていました。
iPod shuffleはキャップの中にUSB端子を搭載し、Mac/PCや充電器に、直接接続することができました。
データを保存するUSBメモリとして使うこともできます。
リーズナブルな価格とコンパクトさ、ファッション性で人気の出たシリーズで、第4世代までモデルチェンジを重ねます。
初代モデルは、首から下げて身につけられるストラップが付属していました。
登場翌年の2006年には、クリップ型になった第2世代に進化します。
USB端子は廃止され、ヘッドフォン端子を使って充電・データ同期する専用ケーブルが必要になります。
最初はシルバーだけだったのが、その後カラーバリエーションが展開されるようになります。
2009年には、操作ボタンすら省いて、より小さくなった第3世代が登場します。
操作はイヤフォンのリモコンボタンで行うのですが、これはあまり評判がよくなかったみたいです。
1年半後の2010年9月に発表された第4世代では、操作ボタンが復活します。
この第4世代が、シリーズの最終形態となります。
途中でカラーバリエーションを刷新しながら、2017年7月にiPod nanoと共に販売終了になりました。
先週の編集後記では20年前の2005年に、国内にApple Storeが4店舗オープンしたことを取り上げました。
関連記事:【編集後記】Apple名古屋栄、渋谷、福岡、仙台一番町は、今年オープン20周年
この年はiPodにとっても激動の1年でした。
- 1月:iPod shuffle発売
- 2月:第2世代iPod mini発売
- 6月:第4世代iPodとiPod photoが統合(通常モデルのカラーディスプレイ化)
- 9月:iPod nano発売
- 10月:第5世代iPod発売。ビデオ再生が可能に
同年8月には、日本で音楽配信サービスiTunes Music Storeが開始されています。
登場から20年たったiPod shuffleですが、いまも色褪せない魅力があると私は感じています。
当時買ったiPod shuffleを、この記事を書くにあたって久しぶりにMacに接続してみたら、まだ最新のmacOSから音楽を転送して使うことができました。
USBメモリとして使用した2011年のデータまで保存されていて、タイムカプセルを開けたような気分も味わえました。
iPod shuffleの第1世代モデルについては、iPodカタログ企画に詳細をまとめています。
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